「くうのむところにたべるとこ」/ヤマシタトモコ

ヤマシタトモコさんの食をテーマにした連作短編集、なんて面白くないわけないよねと期待して読んだのですが期待以上に面白かったです。ただ食といっても、食の場と人の欲求みたいなものをテーマにしたお話という感じで、料理は正直そんなに印象に残らなかったんですけどそれはいいんです。食漫画がかならずしもレシピ紹介したりとかお店紹介したりとかしなくてもいいというか、
たとえば料理人がプロシュットやブロックベーコンで妄想してたり、恋人のことを食べ物にたとえまくるお話とか、そうやって食べ物というのは生活や思考回路や記憶に結びついていて、たとえばまずいラーメン(最終話)が一生忘れられない思い出になっていたりとか、
そうだ自分にもそういう場面に覚えがある、あれは大学1年のバレンタインで云々とか考えはじめたりするのが楽しい漫画でした。
おもちちゃんカップルの後日談また読みたいです。