運動

運動不足なんです。
長年そのことから目をそらしていたけれど、もしも運動を楽しいと思うことができたら、運動は不足しなくなるだろうし、体力もつくかもしれない。それってすごくいいことなんじゃないかなと思い、重い腰をあげてジムに通うことにしました。ジムにしたのは、お金を払ったらもったいなくて続くかなと思ったことと、夜走ったりするには家の周りは暗くてこわい、ということが理由です。とはいえ、いきなり生活に運動を組み込むというのはなかなか難しいと思うので、まずは週1目標です。無理しない。

ジムに行ってみるまで、私の中のジムのイメージって、運動が好きで好きで仕方ない人がいるところ、という感じでした。生まれてこのかた運動部にも所属したことがないので、運動が好きで好きでという人ともあまり接したことがありません。私の通っていた高校はテニスの強豪校だったのですが、運動が好きな人、といって思い浮かぶのは当時のテニス部の子達くらいです。
みんな日に焼けていて歯が白く、ブランド品を多く身につけていて、わりと優しかった。でも試合続きで学校に来る日も少なく、そのためどこか異世界の人のようでした。彼女達はいまもテニスをやっているんでしょうか。やっているといいなと思います。
ともかく、そんな具合に、運動が好きな人と言うのは私にとって遠い存在であったため、ジムに通うぞときめたものの、実際に行くまでにはかなり腰が引けていました。

しかしいざ入ってみるとですね、そこにいるのはほとんどがおじいさんとおばあさんだったんです。目標は健康。私たちは同志です。すっかり安心した私は早速、あこがれのランニングマシンを使用することにしました。
だいたい何分くらい使うものなのかきいて、とりあえず30分、ぶっ通しで走りました。ゆるゆるのスピードだけど、あっという間に汗をかいて、なんだかすでに健康になった気持ちになりました。
予定していた30分がきて、私はマシンをおりました。すると、まるで足元がベルトコンベアみたいに感じてまっすぐ歩けないんですよ…。生まれたての子鹿のように覚束ない足取りでいる私に、横にいたおばあさんが、大丈夫?と声をかけてくれました。やさしい。周りがおじいさんおばあさんばかりとはいえ、ここで一番体力がないのは私だな…と痛感した出来事でした。
というわけで、まずは5キロくらいは休まずに走り続けられるようになりたいな…とか思っております。手の届きそうな目標からです。