読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

渋谷らくごに行ってきました(4月に)

日記

噂を見聞きして気になっていた「渋谷らくご」に、ついに行ってきました!

興味はありつつ、今までほとんど《落語》を聞いたことはなくて、ましてや生でみたことは一度もなかった。
でも最近ずっと文章のリズムということがすごく気になっていて、1人語りのプロといえばやっぱり落語だろうなと思い、ちょうど噂の渋谷らくごが今週やってるよっていうので見に行くことにしたのでした(4月の話です。今月は今週末から!)。

渋谷らくごのHPには

品質保証は完璧 柳家喜多八、橘家圓太郎、春風亭一之輔、立川左談次、林家彦いちの最強布陣。どの日のどの回に行っても安定感抜群の師匠方がトリを取ってくださります。そこに二つ目と若手真打ちが挑み、ベテランが華をそえる。どの回でも、最初の出演者から全員楽しめる品質保証完璧の番組を揃えています。

とあります。とはいえ、この中にも名前を知っている方はお1人しかいない…という程度の知識でしたので、普段なら気後れしてしまいそうでした。ですがそこに「前知識がなくても、足を踏み入れられる落語会」とフォローがあったこと、さらに場所はそれなりに行きなれているユーロスペース、というところがハードルを低くしてくれた気がします
平日の夜の回をとったので、仕事帰りだし、眠くなっちゃったりするかもな、なんて心配もあったのですが、これがもう、びっくりするくらい面白かった。

私が行った会の出演者さんは、瀧川鯉八さん、柳家ろべえさん、神田松之丞さん、立川左談次さんの4人でした。

まずお一人目の瀧川鯉八さんの噺がとても好みだった。近所の桜の話題を枕に、いつのまにか幻想小説のような物語へと展開していく。ちょっと小林大吾さんの詩を思い出したりもしました。
特に好きだったのは枕の部分で、ありふれているんだけど少しおかしくて、こんな日記を書いてみたいなと思いながら聴いていました。

それから印象的だったのは、この日唯一の講談師である神田松之丞さん。
落語と講談の違いはよく知らないのですが、素人目にもわかるポイントといえば、目の前に釈台を置いて、それを扇でペンペン、と叩きながら話すこと、でしょうか。
しかしこの日はなぜか釈台の到着が遅れ、冒頭に歴史物の小話をやって、その後にオリジナルのお話しをする、という構成になっていました。一粒で二度おいしい回だった。
小話は歴史物で、臨場感溢れる勢いのよい語り口にすっかり圧倒されてしまったのですが、その後釈台が到着してからは「しゅうまい」という名前をつけられた男の子のお話へと展開していき、これがすごく面白かった。
もしも、の妄想話なんだけど、そこに声と身振りがつくことで、引き込む力がこんなに強くなるのか、と思いました。
まるでバッと網を投げかけられ、なんだなんだ? と思っている間に巻き込まれてしまう感じ。

落語(や講談)というのが、こんなに身近なお話をやるものだとは思っていなかったので、そこがまず新鮮でしたし、身近な題材を、繰り返し話しても確実に笑わせられるような強度をもった噺に組み上げているということにも驚かされました。
この日のラストは立川左談次さんの「妾馬」。古典落語とのことですが、これも聴いているうちに自然と映像が浮かぶようで、「聴いた」というより「見た」という感覚が残るのが面白かったです。

HPにあった、若手が挑みベテランが華を添える、という構成そのままで、落語(や講談)というものに1日でいろんな角度から触れることができるとても贅沢な公演だったと思います。本当に楽しかった。
今後もタイミングを合わせて定期的に通いたいなーと思っています。