情熱大陸「鈴木成一」

隣人透明人間の納屋 (ミステリーランド)
昨夜友人から電話をもらって、「情熱大陸」を途中から見る。好きな装幀家のひとり、鈴木成一さんの特集fでした。私の中では勝手に祖父江慎さんと対極にあり、なおかつ現在の書籍装幀の二大巨頭、というイメージがあります。
途中からしか見れなかったんだけど、とにかくあの仕事ぶりはすごいなと思う。尊敬します。
書籍の装幀を主としているデザイナーの方というのは実はそんなに多くないと思うのですが、その中でさらに版面のデザインまでトータルに同じデザイナーが手掛けるというのも、ちょっと贅沢な予算がある書籍だけの話なのではないでしょうか。(DTPをちょこっとやったことがある程度なのであまり良く知らないけど)
村上龍さんの作品のほとんどを手掛けているというのはこの番組で初めて知って、なるほど、という感じだったのですが、上の理由からも村上龍さんはとても恵まれた作家さんなんだなあと思いました。もちろん、それだけの活躍をされている方だからこそ、なのですが。
鈴木さんの一番の特徴はやはり文字の使い方だと思うので、番組内でそのこだわりの一端を見ることが出来て、その先にあの洗練された(けっしてくどくはない)デザインがあるんだなあと実感しました。
今思いだせる中で鈴木成一さんらしい装幀、というと重松清さんの「隣人」かな。シンプルなんだけど、インパクトがある。他にも好きなのがあったんだけど、いまいち確証もてないのが多い。ネット書店ではぜひ装幀家の名前も詳細に入れて欲しいです。鈴木さんは森博嗣さんの作品も多く手掛けているけど、そちらはちょっとお金かけてる感じの装幀が多いかな。
情熱大陸」には祖父江慎さん特集もやって欲しいです。祖父江さんといえば最近は講談社ミステリーランドシリーズ。箱ついてたりするのは最近では祖父江さん節に思えてきました。「寺田克也全部」とかも箱付きだし。あと雑誌だとIKKIなんかも祖父江さんで、くどいといえばくどいけど、手掛けるもののクオリティはとても高いと思います。
ちなみにミステリーランドシリーズはいくつか読みましたが、画像の「透明人間の納屋」以外はいまいちものたりないのが多い気がする。子供向けなのか、大人向けなのかいまひとつわからない。