芥川賞&直木賞

先日、芥川賞直木賞の候補作が発表されました。芥川のほうは、読んでいないものばかりなので、なんとも言えないのですが、

第133回芥川賞直木賞の候補作が発表されたので、恒例の『文学賞メッタ斬り!大森望豊崎由美両氏による受賞作予想! 
http://www.excite.co.jp/book/news/00021120718626.html

ここでの直木賞候補作にはかなりびっくりした。従来は恩田陸からうえくらいの世代を対象としてたのに、そこのへんをすっとばしてしまった。本屋大賞対策か?」(大森)という言葉にちょっと、そうですね。と思った。芥川と直木を分けてる意味があまり感じられない。前回の阿部和重さんなんて、なんで直木賞じゃなくて芥川賞なの、とびっくりしたんだけど、それは

芥川賞
純文学/芸術的価値/新進作家が対象
直木賞
大衆文学/楽しめるもの/新進および中堅作家を対象

というとこの、そもそも純文学大衆文学という境目がよくわからなくて(わかるものもあるけど、まさに境目の上にあるものが多い気がする)新進/中堅という分け方でなんとなく自分の中に《芥川→新人作家へ》《直木賞→中堅作家へ》というイメージがついてしまってたんだと思う。でも、現在も上の法則に則っているかといえば、そんなことは無い様な。私個人としては、芥川賞直木賞ともに、フットワーク軽くその時々の良い作品を選んでくれればいいなぁと思うのですけど、最近はどちらかというと、本屋大賞の方が指標として信頼できる感じがします。
ちなみに直木賞候補作はこんな感じ。

絲山秋子『逃亡くそたわけ』(中央公論新社
恩田陸『ユージニア』(角川書店
朱川湊人『花まんま』(文藝春秋
古川日出男『ベルカ、吠えないのか?』(文藝春秋
三浦しをん『むかしのはなし』(幻冬舎
三崎亜記『となり町戦争』(集英社
森絵都『いつかパラソルの下で』(角川書店

うーん、どうなんだろう。読んだことないのも多いけど、なんでこのラインナップなんだろうというのが正直な感想。単純に話題の作家のものを集めてみましたという感じ。でも、絲山秋子さんや森絵都さんが入っているのが嬉しいです。あと、ちょうど「となり町戦争」読もうと思ってたとこなのでこれも気になる。けど今までの直木賞候補からいくと、はや過ぎるような気もするし。それよりも恩田陸さんが直木賞とってないっていうのが驚きです。