OMOIDE IN MY HEAD 3~記録映像~ [DVD]
- アーティスト: ナンバーガール
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2005/09/28
- メディア: DVD
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全21曲ぶっとうしで行われるその構成は、ラストライブならではのもののような気がした。ナンバーガールのライブを一度も生で見たことがない私が言うのもおこがましいけど、やはりシブヤとサッポロは対照的なライブだなと思う。
なんというか、その音を今掴んだという瞬間が渋谷なら、その音をこえていこうとしている瞬間が札幌のラストライブだと思える。音の中心にいるのと、音の少し先にいる、と言ってもいい。
向井秀徳という人は観客に対してとても寛容な人だというイメージがあるのだけど、それはザゼンのライブで感じたことであって、NUMBER GIRLのライブを見る限りにおいては、あの、喧嘩を売るような、突き放すような鋭さに時折はっとさせられる。ただ、それは決して観客に対して向けられている訳ではない。矛先は自分自身に向かっているのだろう。でも、たぶん、きっと、その始まりは外へ向いていた。
つまり、ナンバーガールも、ザゼンボーイズも、向井秀徳の体現であるからこそ、かわらない核を持つと同時に、それは変化していかざるを得ない部分を持っているんだろう。そんなことを考えてしまうライブだった。
でも、このナンバーガールの音の格好良いことといったらない。聴く側にとってはそれで充分なんだよな。
「アンコールはやりません」という言葉に、やっぱりなぁ、と思うと同時に、ラスト数曲の並びには、なんというか、もうこの会場にいたらすごかっただろうなと思った。泣く。