村上春樹さんの直筆原稿流出について

村上春樹さんの直筆原稿が、本人に無断で古書店へ大量流出していたことが分かった。
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/gakugei/news/20060310k0000m040171000c.html

ちょっと、耳を疑うようなニュース。もちろんそれは職業柄やってはならないことだし、上のリンク先に、村上さん自身の言葉として引用されている「一種の盗品売買にあたるのではあるまいか」という言葉に、やはりあてはまると思う。
しかし、彼は何故そんなことをしたのだろうか?
そのモラルは、簡単に見失うような境界線ではないはずだ。
私はその著名な編集者の人のことをほとんど知らないので、全く想像がつかない。なぜ知らないかといえば、私はこれまで長い間、本でも音楽でも「作られたもの」以外のものに興味がもてなくて、特に村上さんの場合には、その作品が好きすぎてインタビューとかエッセイとか書評とか全く読みたくなかった時期があったからかもしれない(ここ7、8年くらいはそんなことない)とか思うけど、それはまあ関係なくて、ともかく村上さんの担当編集者で知ってるのは一人だけでそれはこの人じゃないし、この有名編集者の人のキャラクターなどは全然想像もつかないのだけど、どんな人であったにしろ、お金のため、なのだろうか? そうじゃなかった場合のほうが、より恐ろしいことだけど。
流出問題については、単純に言って、漫画も含む直筆原稿の場合、やはり刊行後には著者に返却するというのが一番良いやり方だと思う。

あと、村上春樹さんが、直筆で執筆をされてた、というのは意外だった。最近だと「シドニー!」にはPCで書いてるという記述があった気がするけど、当時は直筆だったのか。