ナルニア国物語 ライオンと魔女

子供の頃から大好きな話だったので、映画も楽しみにしていたんですが、やっと見に行けました。といっても最後に読んだのはたぶん小学生の頃なので、いまいち覚えてない部分もあったんだけど、基本的な筋は原作どおりだったと思う。おっ、と思ったのはエドマンドの好物がプリン(プディングだっけ?)じゃなくてターキッシュ・ディライトというやつだったこと。どんな食べ物なんだろう?
【追記】これか!というのが検索したらあっさりヒットしました→ (http://narnia_koku.at.infoseek.co.jp/eat_me.html)とても丁寧な解説です。しかし何故プリンだったのか…。
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まず、ごく普通の子供達が、ある日ナルニアに迷い込むという物語の冒頭部分、特にあのクローゼットを開けるまでの展開を丁寧に描いていることが好印象でした。あれがあったからこそ、兄弟間での葛藤や力関係がリアルになったと思う。特にエドマンドについては、原作を読んだときよりも感情移入できた。(エドマンド役の男の子が市川実果子さんにすごい似てた)
ただ、その分、削られてしまった部分も多く、特に兄弟とアスラン軍の人々との交流、ナルニアで活躍するシーンなどをもっと見たかったなぁというのが正直なところです。あと「予言」ももう少し強調してほしかった。どうしても「ロード・オブ・ザ・リング」と比べて見てしまったんだけど、あちらが徹底的に細部まで描いた印象だったのに比べると、このナルニアはわりとダイジェストのような印象。全体的に短かったです。
アクションシーンも、迫力があるといえばあるんだけど、ディズニー映画だからかそれほど残酷に映るような描写は避けているみたいで、だからこそ、ちょっと大事なところがおざなりになっている。最初にピーターが狼を倒す場面のカット割りはなんだか、それってうっかりじゃ…という感じだったし、魔女軍との戦いではまず、エドマンドとピーターの位置関係が把握しづらかった。そしてエドマンドの見せ場なはずな部分も、エドマンドをちゃんと映さないし、ピーターの戦いっぷりにしても、剣が重そうなのが気になった。
四人の兄弟の中で、一番ピーターが影が薄いというのは、もったいない。でもそれは四人の演技の質の違いかもしれない。ルーシー役の子がやけに演技派で、ピーターが一番あっさりしていた気がしたからかも。
一番心配だったアスラングリフォンなどは違和感もなく、格好良かった。タムナスさんはどうしても上半身裸に見えてしまったけど、動きはよかったと思う。
続編も製作されることが正式決定したらしいですが、次は「カスピアン王子のつのぶえ」か。それまでには原作を読み直したいです。