THE LONG SEASON REVUE

監督:川村ケンスケ
ライジングサンから始まった、フィッシュマンズのリユニオンツアーを、長年フィッシュマンズの映像を撮り続けてきた川村ケンスケさんが撮影、編集したもの。ドキュメンタリーというよりは、ライブポートレイトに様々な断片を織り交ぜた映像作品という趣でした。その断片、の中にはちょっと、首をひねってしまうものもあったんだけど、ウィスット・ポンニミットのアニメーションは印象に残った。
まず「THE LONG SEASON REVUE」について。AXでのライブについては前にスペースシャワーで少し見たのだけど(id:ichinics:20060109:p1)、映画では名古屋にしか出演しなかったキセルの「バックビートにのっかって」を聞けたのが嬉しかった。
しかし、なんといっても、この映画の白眉はAXでの「LONGSEASON」をフルで見られるというところだと思う。欣ちゃんのドラムはまじで素晴らしいです。あの片手でのストロークバスドラムの刻み方は彼独特のビートで、しかも本当に気持ちよさそうに叩いている。
そして、あー、この曲は「SEASON」であり、旅でもあるんだなぁと思った。
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でもやっぱり、一番目を奪われてしまう映像は、やはり佐藤君の映っているものなのだった。映画中に、「Magic Love」「Weather Report」「LONG SEASON」をそれぞれ、佐藤君と欣ちゃんと譲さんが、楽器音なしであわせる場面があるのだけど(それは動作だったり声で刻むビートだったり歌だったり)、三人の中に流れている音が、ぴったり重なっているのが、すごい。
そして佐藤君の笑顔。ああー、この人は本当に、音楽を全身で楽しんでいたのだなぁということが、鮮やかに伝わってくる。それがぜんぶだ、と思った。
公式サイト → http://pc.fishm.jp/