上の文を書いていて改めて聴いてみようと思った。それだけで直接には関係してないのだけど。
- アーティスト: Joy Division
- 出版社/メーカー: Wea Japan
- 発売日: 1999/10/05
- メディア: CD
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ともかく、その発端にあるマルコム・マクラレンやピストルズに「労働者階級の社会への批判、反発」という衝動があるとして、ポスト・パンクと呼ばれるJOY DIVISIONにあるのはもう少し内省的な衝動であるといって差し支えないだろうと思う。そしてアティチュードとしての要素が強かったパンクという現象が醒めた目線で見られるようになった70年代の後半、79年にファースト・アルバムを発売したJOY DIVISIONの登場には、音楽的な革新性に基づくドラマがあったのだろう。残念ながらリアルタイムでそれを体験していない私にとって、それは文献と想像でしか知ることのできない状況なのだけど、改めてこのアルバムを聴いていると、イアンを失った後のNEW ORDERは、確実にジョイ・ディヴィジョンの延長線上にあったのだと思う。
この「CLOSER」は、制作された直後にヴォーカリストであるイアン・カーティスが自殺したという、そのことを交えて語られる運命からは逃れられないアルバムなのかもしれない。でもこれは、なんて格好のいい音楽なんだろう。特に「Means To An End」から「Heart And Soul」の流れにはぐっとくるし、踊れる、と思う。
しかし、ラスト2曲ではがらっと雰囲気が変わり、特に少しづつ降りていくようなイメージが恐ろしい「THE ETERNAL」の風景に、私は「私は、ただ、もう対処することができない」というイアンの言葉を思い出してしまったりする。
子供のように泣く この数年でぼくはすっかり年をとったのに
子供たちと共に ぼくは時間を無駄にすごしている
背負わなければならない重荷 しかし心の教養が
その不幸な取引を 呪詛のように 受け入れる
[THE ETERNAL]
映画『Control』はその後どうなってるんだろうな。キャスト決定のニュース*1以来音沙汰がないけど、そろそろなんじゃないかなぁ。