世界の終わりの魔法使い/西島大介

はじめて西島大介さんの漫画を読んだときは、そこに何が書いてあるのか、読めても読めてないような感じがして、どうも居心地が悪かった。つまり読み間違うことが許されないような雰囲気、っていうのをうっすら感じてしまうんだけど、それでもつい手にとって、漫画としては安いものではないのに、買って、読んでしまうのは、たぶんそうやって戸惑うのが楽しいのかもしれない。例えば「怒れる主人公」と「どうでもいいという準主人公」という立ち位置が描かれる時に、その怒りに共感しづらいことで、なんというか、自分の温度の低さを思いつつ、しかしそこに映るのがAなのかBなのか、裏表でためらってるような読み心地は懐かしく、結局はそういう屈折した魅力を感じてるのかもしれない。どうかな。

世界の終わりの魔法使い (九龍COMICS)

世界の終わりの魔法使い (九龍COMICS)

世界の終わりの魔法使い」は、町で一人だけ魔法を使えない男の子と、魔法使いの女の子が出会うお話。舞台設定や人物配置は演劇っぽいなと思う。サーフボードで空を飛ぶ場面(エウレカセブンを思い出したけど、こういうのって何かに出てくるんだろうか?)などは読んでて楽しい。
この作品でわからないのは、「魔法で作られた世界で生まれる魔法じゃ行けない場所への方法」って、それこそが魔法のような気がしてしまうんだけど。っていうところ。誰かに解説してほしい。
でもこの後に描かれた「アトモスフィア」のことを考えてみると、あーもしかして、この人はずっと「一連の作品」を描いているのかもなぁ、と思う。でもそれに名前を付ける前に、もうちょっと想像してみよう。

でも私は、怒り/諦観/赦し、以外の部分を採りたいなぁ。とりあえず今日は。そこんとこはもうちょっと考える。

ついでに

世界の終わりの魔法使い」の各話タイトルに使われてるローリング・ストーンズの楽曲一覧。「夢から覚めて」以外は全てブライアン・ジョーンズ時代のストーンズなので、西島さんはブライアンが好きなのかなぁと思う。

  • 一人ぼっちの世界/Get off my Cloud:「DECEMBER'S CHILDREN」収録
  • 魔王のお城/Citadel:「Satanic Majesties 」収録
  • 夢からさめて/Coming Down Again:「Goats Head Soup」収録
  • 邪魔をするなよ/Doncha Bother Me:「Aftermath」収録
  • 眠りの少女/Who's Been Sleeping Here?:「Between the Buttons」収録
  • 2000光年のかなたに/2000 light years From Home:「Satanic Majesties 」収録
  • この世界に愛を/We Love You:「Through the past, darkly」収録*1

*1:「All you need is love」のお返し(?)にジョン&ポールが参加していることで有名だったりする