RAZORLIGHT「UP ALL NIGHT」

アップ・オール・ナイト

アップ・オール・ナイト

昨年のMUSOアワーズでも評判のよかったレイザーライトのデビューアルバム。最近出たセカンドも評判良いみたいなので、とりあえずファーストから買ってみた。
イギリスのバンドだと知らなかったら、NYのバンドだと思ったかもしれない、というくらいストロークスっぽいのだけど、そもそもはストロークスがイギリス的なバンドだったのだし(人気が出たのもイギリスが先だった)、彼等の登場後の流れも中心はイギリスだろう。それくらい彼等の登場はインパクトがあったんだなぁと思う。
ともかく、70年代のガレージを下敷きにした、キャッチーで物語のある楽曲がそろっているという点で、このレイザーライトはその系列にきちんとそっている。手堅く格好良いアルバムという印象で、「Rock N Roll Lies」をはじめとして、ライブで聴いたらきっと盛り上がるだろうなぁという曲に溢れているし、人気があるのも頷ける。
ただ、このバンドにしかない何か、のようなものはまだ見えないし、よくも悪くも色や癖がないように感じる。あと全体的に展開がもたつく感じが気になるので、ギターとドラムがもう少しバランスよくなるといいのになーと思いました。
まあ、完成度が高いだけに欲張ってしまうとこもあるので、セカンドに期待します。ボーカルの人いわく「新作は10倍良い」*1らしいし。彼はビッグマウスぶりで有名だけども、その辺りもまあ勢いがあっていいなと思う。リアムみたいだ。ただ1stが「ボブ・ディランのファーストより良い」ってのはないなぁ。というかなぜディランと比較したかったのかがわからない。

個人的には、ここ数年に出てきたイギリスの新人バンドの中で一番好きなのは、フランツでもカサビアンでもArctic Monkeysでもレイザーライトでもなく、断然BLOC PARTYだなー。頭抜けて格好良いと思う。