パーマネント野ばら/西原理恵子

パーマネント野ばら

パーマネント野ばら

周りで評判良かったので、久々にサイバラさんの漫画を読んでみた。
小さな村にひとつのパーマ屋さん「パーマネント野ばら」に集う、女性たちの、主に恋のお話。自分が「女性」であるということについて、つきつめて考えたことのない(あんま考えたくない)自分には、読んでいて堪えるようなところもあった。
スタジオボイスに掲載されていたよしながふみさんのインタビュー*1にあったみたいに、フェミニズム(と言っていいのか、性について、という意味で)について考えさせられるということは、時に体力のいることでもある。
ここに描かれてる女の人たちは、マグロ解体中の包丁で旦那を刺したり、別れた男に仕送りしたり、天気で旦那の命日を決めたり、むちゃくちゃなようで精いっぱい「女」でいる。しんどいだろうなぁ、と思う。そんな女性たちをすくうのは、恋人ではなく、好きな人に子供のころ飼っていた犬の話を聞いてほしいと思っていたり、どこかで持ち続けている「女の子」の部分なんじゃないかなと思う。

ええねん、わたしら若いときは世間さまの注文した女、ちゃんとやってきたんや/これからはわたしもあんたも好きにさせてもらお

そんでもやっぱ「どんな恋でもないよりましやん」って思えるとこが、たくましくてまぶしい。