ワルシャワ/カポーティ

映画の公開にあわせて文庫化されたらしい、カポーティの「詩神の声聞こゆ」と「ローカル・カラー/観察記録」を読んでいる。二冊とも「犬が吠える」というサブタイトルがついていて、これはカポーティがアンドレ・ジッドに教えてもらった言葉なんだそうです。「犬は吠える、がキャラバンは進む」。犬でもキャラバンでもいいな。
で、「詩神の声聞こゆ」の方から読みはじめている。これはミュージカル「ポギーとベス」を冷戦下のソ連で興行する家庭のどたばたで、読んでいてとても楽しい。そしてカポーティの文章の独特さを、改めて思い知る。今日読んでだところはずっと汽車の中だったのだけど、密室だというのに、視線は饒舌に語り続ける。もってまわった言い回しも、意味が詰まることがなく、全ての語に意図があるというかデザインされているようなところがあって、今でこそある程度一般的になったノンフィクション・ノヴェルというジャンルも、カポーティのそれとは全く趣が異なり、アプローチが異なるのだなと思う。

しかし先月末に見たロシアの夢以来、http://d.hatena.ne.jp/ichinics/20060924/p3、ロシアのことを考えることが多いような気がする。レニングラードワルシャワ、モスクワ。それくらいしか知らない。ロシアって、どんなところなんだろうか。
ワルシャワ、といえば、サムオブアスはどこへ移転するのでしょうかー。