THE TOWN AND THE CITY/LOS LOBOS

ラテン・ポップスのベテランバンド、ロス・ロボス13枚目のアルバム。メキシカントラッドからロック、カントリー、フォーク、ブルースと様々な音楽ジャンルを混ぜ込んだ無国籍な音ながらも、ちゃんと土の匂いがする。
あの「ラ・バンバ」の、といってももう通じないかもしれないけど、音は今でも新鮮さを保ち続けていると思う。その感覚の鋭さはルイとデヴィッドが、チャド・ブレイク&ミッチェル・フルームとともに活動した別プロジェクト、ラテン・プレイボーイズ後の「コロッサル・ヘッド」を聞いてもあきらか。そしてあそこまで「今の」音を鳴らした後でも、地に足がついた背景のある音を作り続けている。
今回のニューアルバムでは、「アメリカへの移民の歴史」という彼等のルーツをたどるようなテーマらしく、彼等の音楽を総括するようなシンプルで力強い楽曲が続く。ちょっとメロウな曲が多いけど、それもまたよし。
ブックレットでもみんないい顔してるしなぁ。ほんとすてきなバンドだなと思います。

Town & The City (Dig)

Town & The City (Dig)

ところで私がいつか英語に自信ついたら(いつそんな時がくるのかわからないけど)次にならいたい言葉はずっとスペイン語で、それはなんでかっていうとメキシコに憧れてるからなんだけど、だからこの人たちの曲でもスペイン語の曲がくるとうれしい。#6「LUNA」とか最高だ。メキシコが舞台の映画とか見ると、聞いていて一番心躍る血湧き肉躍る言語だぜとか思う。「テンゴ セー」で「のどが乾いた」らしいですペソ。