「A WEEKEND IN THE CITY」/BLOC PARTY

待ってたし、ものすごく期待してた。BLOC PARTYの2ndアルバム「A WEEKEND IN THE CITY」はこのような歌詞で幕を開けた。

I am trying to be heroic
In an age of modernity
I am trying to be heroic
As all around me history sinks
「Song For Clay(Disappear Here)」

BLOC PARTYは、このアルバムで本物のヒーローになるだろうと思った。期待を上回る興奮があって、こんな風に、大きな新しい音楽に突き動かされるなんて、ずいぶん久しぶりだと思った。もちろん、1st「SILENT ALARM」*1が出た後の2年間にも、たくさんのすばらしく、大好きな音楽に出会ったけれど、それと同時に、多くの火花が消えてしまったような気もする。たぶん。そして、その間、このBLOC PARTYのように、シーンとか現代とかに正面から向かいあうような立場をとるバンドは、ほとんどいなかったように感じている。
でもここには、単純にかっこいいと感じる音と、まっすぐに映し出されるヴィジョンがある。
もちろん、その楽曲群はどれも入念に構成されていることがわかるもので、特にドラムを中心としたリズムラインには彼等独特のファンクがある。しかし、それらが楽曲に力強さを与えるものとして有機的に働いているのは、どんな音も身体になじむまで訓練されているからこそだろう。
1stアルバムも、すばらしくかっこよく、しかもちゃんと評価された作品だったけれど、BLOC PARTYはそれに甘んじることなく、オリジナリティを進化させてみせてくれた。

A Weekend In The City

A Weekend In The City

シングルカットされた「I Still Remember」をはじめとして、後半はバラード中心になっているけれど、前半にはあのつんのめるような畳み掛けがこれでもかと繰り出されます。#1から#4の流れに参る。