選挙の日


選挙は近所の小学校が投票所だった。誰もいない校庭、からっぽの靴箱を眺めてすこし、感傷的な気分になる。校門の桜が盛大に花弁を散らしているせいか、ピロティにもちらほらと花弁が落ちていた。ピロティって、懐かしい言葉!

投票をすませたあとは、喫茶店で読書。持ち歩けないせいでなかなか進まない「心の社会」だったけど、やっと目処がついてきた感じ。すごく面白いし、わかりやすく書いてあって楽しい。これ読んでると、頭の中にタチコマがたくさんいるような気分になるな。

没頭して数時間、夕暮れに帰宅してTV見てがっかり。だけどなんでがっかりなのか、はっきり言えないのが恥ずかしい。それにしても、私の投票と、テレビの中の結果が、つながってる感じが全然しない。この仕組み自体が、もうちょっとかわってもいいんじゃないか、つまり、これほどまでに通信技術が発達した今なら、部分的にでも、直接民主主義っていうのは可能なんじゃないかと思う。けど。

選挙行くと、「投票行って外食するんだ〜」って歌ってたあの曲を思い出す。あそこであの言葉がほかの「わりと普遍的なこと」と並べられてたのが不思議だったんだけど、そういう消費万歳みたいな空気って、今はずいぶん薄れたような気もする。