かわたれの街/勝田文

YOUG YOU時代にいくつか短編を読んだことはあったのだけど、単行本を買うのははじめてでした。
豆腐屋の娘、木菜は料理がうまくなりたいと思っている。それにはふたつ理由があって、ひとつは将来の夢、ひとつは恋だった。恋の相手は別れた元妻を思い続ける料理教室の先生。でも先生は、いまひとつ「だめなひと」で…というお話。彼らの暮らす街を舞台に、全4回1巻完結で構成されています。
この先生の「だめなひと」っぷりが、とてもいい感じで、別にだめじゃないんだけど、木菜の恋が不毛なものであろうことははじめから予想がつくかんじの、じつに絶妙なさじ加減。それから、料理がへただけれども、食べることを大事にする木菜の、先生へのまっすぐなあこがれもまぶしい。この笑顔がまたいいんだ。ほかにも、木菜の同級生の若だんなや、その他街のひとびとのキャラクターが、とてもいきいきとした良い漫画だと思いました。
シンプルな構成の漫画のように思えて、例えば第1話でもらった帯がきちんといかされて終わる構成とか、それぞれの人物の背後に時間の流れていることが伝わってくるのもいい。
読んでいて、とても気持ちの良い、漫画だったと思います。ほかのもちゃんと読もうと思った。

かわたれの街 (ジェッツコミックス)

かわたれの街 (ジェッツコミックス)