羽衣ミシン/小玉ユキ

羽衣ミシン (フラワーコミックス)

羽衣ミシン (フラワーコミックス)

なんてすてきな絵なんだろうって思う。
今日、ジュンク堂いったら複製原画展をやっていたのだけど、大きな絵でみても線がきれいで、いまさらながら、高野文子さんの系統なのかしらとか、思う。迷いのないしっかりとした線。
「羽衣ミシン」は、橋が好きな純朴青年、陽一のもとに白鳥が恩返しにやってくるお話。陽一もすてきだし、おんがえしにやってきた白鳥の美羽、陽一のともだちたちもみんな魅力的なのだけど、とくに美羽の無言でいるときのコマの、ふんわりした空気のわき上がる感じと、しんとした冬の空気の冷たさが、とてもいい。その冷たさがあるからこそ、陽一の日向のにおいがするようなやさしさや、ながれる涙のあたたかさとか、思い出す。
「光の海」もとてもすばらしかったけど、それに続いてこんなすてきな漫画を読ませてもらえるなんて、もーたまんないなぁ。大好きです。