夏の終わり

台風がきた。ばたばたと仕事終わらせて、久々に8時なんて早い時間に帰宅したのだから、何かしよう何でもできる、とおもうのに、何にも手につかない。本を開いても、風にあおられた雨の音に、せかされてるみたいで、おちつかない。
なのでなんとなく、いただきものの栗をゆでで、あつあつのを頬張り、まるで芋だねなんていってみたり、ぬるいままの梨をむいたりふるまったり食べたりしているうちに、なんだこれはすっかり秋じゃないか、とおもう。
たぶんきっと、この台風が過ぎればそこには秋がいるのだろう。食欲の秋、読書の秋、私のうすぼんやりした頭のなかも、秋晴れになってくれることを願って、今日はもう眠る。