雪、ライブ、雪

朝起きたら、雪が降っていた。あわてて着替えて外に出ると、みしみし、と雪の降る音がする。傘に雪が落ちる音なのか、それとも雪の落ちる音なのか、傘をどけてみてもよくわからなかったけれど、みしみし、を聞きながら公園を抜けて、バス停へ。ランドセルを揺らしながら走る、小学生に負けじと早足で向かう。
駅につくと、予想どおり電車が遅れ、人が渦巻いていた。駅員さんが声を張り上げる、そのむこうには真っ白な空が見えて、「雪だね」と、誰かに言いたくなる、私の気持ちも浮き足立っていた。その雪も、昼過ぎには雨とボタ雪をいったりきたりし、夜にはやんでしまった。ほっとしつつ、でも少しだけ残念なのは、やはり東京の雪がめずらしいからだろう。
6時すぎ、なんとか仕事を切り上げ、慌てて有楽町へ向かう。ルーファス・ウェインライトのライブは、思ったより男性中心の客層で、一人できているひとが多いような気がした。まあ私もひとりなんだけど、曲がおわるたびに、拍手をする、そのときはなんとなく周りの人とライブ見てるんだなぁ、ルーファス見れてよかったよねえ、って気分で、楽しかった。
地元の駅にかえると、まだ雪が積もっていて、ああ今朝のことは夢じゃなかったんだな、と思った。