- 作者: 南 Q太
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2008/02/08
- メディア: コミック
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全4話で描かれる表題作は、小春と智明(チアキ)という二人の少女のお話だ。感情においては男女の境があいまいなのに、でもその関係のありかたははっきりとわかれてしまう。その間で小春と智明はそれぞれに手を伸ばす。伸ばした先に、あっさりと消えるものと、なかなか消えないものがあって。
すべての作品てわけじゃないけど、南Q太さんの描くお話って、男の人の視線に立つことが少ないというか、その心情について解説することが少ないように思う。とくにこの「スロウ」は、向こう側がわからないからこそ、読んでいて不安になるところがあって、その漠然としたこわさは主人公たちが感じているものと近いのではないかなと思った。だからこそ、小春と智明の関係は特別なものに思える。でもそれはそれで痛いので、うらやましい、とは思えないのだけど、
例えば「犬猫」で描かれてたスズとヨーコちゃんの関係は、これに近いかもなあとか、思った。