- 作者: 高屋奈月
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 1999/01
- メディア: コミック
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『フルーツバスケット』は、十二支(+猫)の物の怪に憑かれた人たちと、主人公、透(女の子)の物語です。異性と抱き合うことで動物化してしまう…って設定とか、最初はコメディだと思って読んでたんですが、楽しい雰囲気はそのままに、それぞれに抱えているものを乗り越え自立していくまでを描いたお話になっています。
登場人物の変化の過程が、最初から作者の計画していた通りに連載されたんじゃないかと思うほど、丁寧に描かれていて驚かされる。人の関係なんてそんな一朝一夕にかわるものではなく、徐々に、ゆっくりと、成長していく中で、不意に開けてるものだったりするんだなあとか、しみじみしながら読みました。
生まれもったつながりの場所から、登場人物のそれぞれが、それぞれに、自分の場所を見つけていく中で、唯一主人公「透」だけがそのほとんどを見守る立場にいるんだけど、この子がほんとにいい子でねえ…。こういうキャラクターを嫌みなく(と私は思う)描けるってすごいなと思いました。そして、最後には透の物語として一本になるとこもいい。
- 作者: 高屋奈月
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2007/03/19
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