- 作者: 浅野いにお
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/06/05
- メディア: コミック
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「おやすみプンプン」は、一見するとそのビジュアルもあって、ちょっとあざとい、奇抜な漫画に感じられるかもしれない。しかしプンプンの造形は、見た目のインパクトだけでなく、物語の駆動力として、感情描写の手段として、すばらしく機能している、と思える。シンプルな線で描かれるプンプンの、この表情の豊かさを見てよ…!とページ開いていろんな人に見せてまわりたいくらいだ。漫画ってすげええ!
しかも、なんか絵が、どんどんうまくなってる。24話と25話の間に流れるこの時間の描写とか。「虹ヶ原ホログラフ」から明らかに変化した気がするんだけど、あそこで何かがあったんだろうな、とかいろいろ考えてしまう。わくわくする。
人はみんな平等や平和って言葉が好きだけど、
僕から言わせてもらえば、そんなの敗北者たちの宗教みたいなものだよ。
(略)
人と人が完全に同列になり個という意味を捨てた時、
本当の意味での生命の喜びを感じることができると思うかい?
【28話】
ああ! 言葉と気持ちがどんどん離れてくこの不安、イライラ、焦り、それらがぜんぶプンプンの表情に現れてる。
正直なところ、この勢いが3巻まで続くと思ってなかった。でも興奮して読み終えて、もう全力で楽しみにするつもりです。えらそうなことたくさん書いちゃったけど、続きが楽しみな漫画があるってのは、ほんとーに幸せだ。
1巻感想 → http://d.hatena.ne.jp/ichinics/20070805/p1
2巻感想 → http://d.hatena.ne.jp/ichinics/20080110/p1