ラウンダバウト3巻/渡辺ペコ

ラウンダバウト 3 (クイーンズコミックス)

ラウンダバウト 3 (クイーンズコミックス)

大好きなシリーズがとうとう最終巻をむかえてしまいました。さびしいけど、とても好きな作品のひとつになった。
「ラウンダバウト」は渡辺ペコさんの1話完結の連作短編作品。中心にいるのは野村真という女の子で、この3巻でマンガを描くようになることからも、もしかして自伝的なお話なのかなーと思うことも出来そうなのに、ところがぜんぜんそう感じないのは、作者がそれぞれのキャラクターにひとしく目を配っているからなんじゃないか、と思う。
それは作者の視点が確かだからこそ、物語がキャラクターの感情に流れないということでもある。実際、このシリーズにはモノローグが少ない。そのかわり、台詞が生きているというか、例えば真の姉、優となめ田の両方から描かれる場面(15話、16話)とかすごく臨場感があるんだと思う。
ほんとそれぞれのキャラクターがみんな魅力的な作品でした。楽しかった!