26日

今年は街中でクリスマスを感じる出来事が少なかったような気がする。せいぜい昼休みに寄ったローソンで、サンタ帽をかぶった店員さんから肉まんを買ったくらいで、もう秋のはじめから設営されていた駅前のイルミネーションは、クリスマスというよりももうずっとそこにあるもののようだった。
26日の朝は晴天で、いつもより少しだけ人の減った電車の窓から見える町並みは低くて遠い光をぼんやりと受け止めていた。地下鉄の改札をくぐり、階段をのぼるといつもおでんの屋台がでている場所に小さなしめ縄売りの屋台ができていて、その中に腰掛けたおじさんはスターバックスのコーヒーを飲んでいた。
ずっと前、CD屋で働いていた頃の、クリスマスの飾りつけを撤収する瞬間の師走感を思い出し、私はやっぱり、この年末年始のあわただしい感じが好きだなと思う。あわただしくて焦るけれど、まだ何でもできそうな感じ。