監督：三浦大輔
気になる感想をいくつか読んで、それがどういうことなのか知りたくなって見に行った。動機としては不純な気もするけど、なんとなくは納得することができたので行ってよかったなと思う。
ただ正直なところ、この原作は苦手だし、その印象は映画になっても変わらなかった。
映画は漫画の第一部で終わっている。つまり漫画で先に起こることが「ないこと」になっている世界なので、キャラクターの見え方もかわってくる。特に、ちはるのイメージは原作とずいぶん違う気がしたし、あらためて、告白しようとしたその瞬間であんなふうに折れたら、そりゃきついよなあと思ってしまって、わりとどんよりした。
でも原作にしても、映画にしても、そこらへんはおかまいなしに主人公の話なんだよなーということろが、まあ個人的にひっかかってしまうのだと思います。
それから、居酒屋の空気とか会社の雰囲気、部屋の散らかり具合など、まるであるもののように場を見せるのが、すごくうまい監督だなと思いました。だからこわいけど、原作の魅力を引き出すという意味ではとてもよくできた映画だったと思います。
関連
『宮本から君へ』と『ボーイズ・オン・ザ・ラン』→ http://d.hatena.ne.jp/ichinics/20090609/p2
