ずっとずっと前から

先日、大学時代の友達に会いに恵比寿に行った。当時うまく話せなかったようなことを、ごく自然に話せるようになっていることに気づくと、時間ってすごいと思う。
ずっと気になってたことが、そうだったのか、ってわかったこともあって、少し救われた気持ちになる。でもそれを抱えていた時間は長すぎて、もっと早く、こんな風に話してみればよかったとも思った。
ご飯を食べた後は、同級生がやってる店にも寄って、再会記念ってことで乾杯した。酔った酔ったとか言いながら駅に向かって歩き、またすぐにねと言いながら、なぜか握手をした。
そのすぐは大学の頃のすぐとは違うのはわかってるけど、でも、すぐって言いたい気持ちが嬉しいなと思って笑う。道路が濡れていて、車の走る音が長く響いていた。

真綾のライブに行ってから「I.D.」をよく聴いているのだけど、あの曲をきくたびに思うことも、少しそれに重なっている。
不自然な型に折り畳んででいた気持ちにはやっぱりあとがつく。いつかどうでもよくなるのを待ってみても、それは解決にはならないこととか、自分の信じてることを、見ないふりしても仕方ないとか。こわいなと思っても、ちゃんと広げてみれば、そうだったのかってわかるようなことがあって「問題なんてはじめからなかった」ってとこききながら、そうだよね、と思って眠る。

週末はいい天気だったので、朝から大掃除をした。布団を干しつつ、小さなベランダで「1Q84」の新しいのをちょっと読む。サボテンに小さなつぼみを見つけた。買い物にでたらはなみずきが満開で、春だしまた植物を買おうと思った。夜、友だちに付き合ってもらって、おいしい晩ご飯を食べた。
やっと季節がかわった気がした日だった。それと一緒に、しばらく忘れていたものを思い出して少し嬉しくなった。