「モンスターズ・ユニバーシティ」

自分の住んでいる街は誕生日月は何曜日でも1000円で映画が見れるという夢のようなサービスがあり、夏休み映画真っ盛りの7月に生まれてよかったなあとしみじみ思ったりするのですが、そのせいかここ数年、夏のディズニー&ピクサー映画とジブリ映画には、窓口で身分証を提出した際の「あ、おめでとうございます」の思い出がもれなくついてきています。このモンスターズ・ユニバーシティもそう。

ピクサー映画は正義と悪的なものを描く時に悪がそんなに悪に見えないのにけっこうばっさり切り捨てる傾向があって、そこが見ていててしんどい場合があるのですが、モンスターズ・ユニバーシティは基本「モンスターズ・インク」で一度描かれたキャラクターの背景の話であり、前作品でいいやつ代表のような形で出ていたキャラも必ずしも最初からいい奴っていうわけじゃない、ちょっと悪役よりだったやつにも、こういう事情があった、という奥行きをだしてくれたところがよかったなと思いました。
特に主役である2人、自分の才能にあぐらをかいている若き日のサリーと、まだ自分の才能を見つけきれていないマイクの描かれ方は、なるほどこういう経験を経てああいうキャラクターになったんだなって腑に落ちるところがあってよかった。
大学生活でのある試練を経て、必ずしも成功するわけではないのに、かけがえのない相棒を手に入れる。ちょっと先日見た「きっと、うまくいく」にも重なるところのある青春映画だったと思います。ただ、お話がほぼ大学内に限定されていたことでちょっと世界が狭いような気もしてしまいましたが、それはあえてなのかもしれない。
ともかく、新キャラも楽しかったし(特にアート)、場内のお子さんたちも大喜びだったしよかったなと思います。なによりサリーとマイクが仲良くなってよかったよー!