5月に見た映画

昨年は見た映画のメモをとり忘れていたので、年末に1年のまとめを書く際に思い出せなくてにちょっと困りました。
なので今年はメモを取っています。個々の感想を書くこともあるけど、せっかくなので今後は月いちでまとめてみたりしよう…とかなんとか思っていたらすでに6月なんですけど、思い出したのでやってみます! ぎりぎり間に合った上半期。
(評価形式は、長年映画コーナーを愛読しているschool death coさん(https://webb.exblog.jp/)のものを参考にさせていただきました。今も続いていて嬉しいです)

★★★★ とてもよかった
★★★ 好き
★★ うんうん
★ うーん

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」 ★★★

かつて、近所にあったブロックバスター(という名前のレンタルビデオ屋)で、我が家は「ジュマンジ」を繰り返しレンタルしていました。返却してもまたしばらくすると誰かが借りてきて、「またジュマンジ?」とかいいつつ結局皆でそれをみた。お母さんがよく作っていたコーンフレーク入りの大味なクッキーなんかを食べながら、もしくは餃子を包みながら、もしくは半分うたたねしながら、もしくは誰か自販機でコーラ買ってきてよ、みたいな会話をしながら、私たちはそれを細切れに見ていたのです。というわけで久々の新作は弟と妹を誘って見に行きました。めちゃくちゃ面白かった(特にジャックブラック)し、その後しばらく「舌を上顎につける」だけで笑ってたけど、でもよく考えてみるとファミリームービー感はあまりなかったような気もした。そして、私の考えるファミリームービー感とはつまり、ロビン・ウィリアムズだったのだなと思い、改めて寂しく思いました。

名探偵コナン ゼロの執行人」 ★★★(※安室さん効果は5億点)

物語の2/3くらいまでは「なるほど~」みたいな社会科見学気分だったんですけど、終盤で畳み掛けられて瀕死みたいな映画でした。かろうじて声は出てなかったと思うけどずっと「やっば……」って思ってたし映画が終わって客電ついた瞬間に場内のあちこちでふわーーーみたいな声が上がったのが忘れられません。特にあの目がいっちゃってるカット最高でしたね…。原作の安室セレクションみたいな編集版を買ったものの話がよくわからなかったので、ちゃんと原作を読みたいなと思っています…。
最初にあらすじとして紹介されてしまうトリプルフェイス関連は原作でそれが明かされるシーンがあるのだとしたらそこで驚きたかった気もするけど、知らずにいるのは難しかっただろうし出遅れた私が悪いのです…。

アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル」 ★★★★

すごいよかった。私はトーニャ・ハーディングについて靴紐事件くらいしか知らなかったので、彼女が貧しい家庭環境で育ち、当時のスケート界においては異端であったということからして新鮮で、強烈な映画でした。
たとえば、見た目や出身のせいで正当な評価を得られない、ということに対して、くじけずに立ち向かっていく彼女は素直に応援したいなと思う。でも、肝心のスキャンダルに至る過程については自業自得なところも山ほど出てくるんですよね。例えば「この事件にはバカしか出てこない」って言葉がでてくるんだけど、ほんとみんなすぐカッとなって銃を持ち出して、しかも撃つ。そういうのが「当たり前」の世界で生きて来たということは、損得勘定の想像がつかないということでもあって。
その後の「現在」を知っている分、見てられないと思う場面もあったけれど、でも彼女がアメリカ人で初めてトリプルアクセルを成功させた女であることは未来永劫残るんだな、と思った。
特に素晴らしかったのは、批判の最中でリンクに向かう前の化粧をするシーン。世界に立ち向かうための儀式のようで、本当にせつなくてすばらしかった。
とはいえ、「実際の映像に似せた再現インタビュー」からはじまることでわかるように、この映画はフィクションだし、つまり最初から最後まで、観客が判断しなきゃいけない。それもこの事件を扱うにおいてはぴったりの手法だったのかなと思います。
マーゴット・ロビーは最高の最高。

「フロリダ・プロジェクト」 ★★★★

フロリダのモーテルを舞台にした「ドキュメント72時間」みたいな映画だと思いました。
主に描かれるのは、モーテルでその日暮らしを送る母娘の生活で、フロリダのファンタジック雰囲気もあいまって、一見平和なものに見えなくもないんだけど(真夏の魔法ってサブタイトルはどうなんだ)、途中からそれはやわらかな檻でしかないように思えてとてもしんどかった。
子どもたちは常に危険と隣あわせにいるように見えたし、そのことについて周囲の大人を褒められはしないのだけど、かと言って彼らが悪人でもないこともわかるし、でもどうやったらあの生活から抜け出せるんだろう(それはもう、彼女が改心するしかないんだけど、そのチャンスが来るんだろうか、とか)……と見終えてからも心にひっかかりつづけている。
特筆すべきは、あのラストシーンの素晴らしさ。私はあのシーンがくるまで、フロリダがそういうところだって忘れて見てたので見ていて余計にハッとしたし、ある意味「ミスト」みたいな幕切れだなと思った。
世界の攻略は難しい、けれど美しくもあるという話。

ピーターラビット」 ★★★

子どもの頃よくピーターラビットの絵本を読んでいたのでマクレガーさんの恐ろしさは知っていたし、一番の愛読書はこねこのトムがねずみの夫妻に「猫まき団子」にされる話だったため(今でも綿棒を見るとその話を思い出す)ピーターラビット映画がかなりのマッドマックスときいても驚きはしなかったのですけど、実際に見たら予想以上に狂っていました。
というか完全にピーターが一番の狂犬なので、若マクレガーは怒っていいです。

5月に見た映画は以上の4本でした。上半期はまだひと月ある!

ひげのサムエルのおはなし (ピーターラビットの絵本 14)

ひげのサムエルのおはなし (ピーターラビットの絵本 14)