土鍋を買った

土鍋を買った。米を炊く用の丸い土鍋だ。
土鍋については、これまでも何度か検討しては、でも自分の生活に組み込むのはちょっと難しそうだな、と見送っていた。
しかし昨年あたりからどうも炊飯器の調子が悪く(もう10年近く使っているので仕方ない)、引越ししてキッチンにも余裕ができたことだし、なおかつ買おうと思ってた土鍋はとても安い(3000円くらいだ)、と条件も揃ったことで思い切って購入した。

これがとてもいい。

まず米がおいしい。炊飯器は徐々に調子が悪くなっていったため、たまにちょっとべちゃっとしたところがある炊き上がりになるのに慣れてしまったというか、「まあこんなものだ」と諦めのような気持ちで接していたのだけれど、
到着して初めて炊いてみた土鍋ご飯の、全粒が生き生きとつややかな炊きあがりには、お米とはこのように美しいものであったのか、と感動してしまった。さらに、食感が良くなったことで味も格段に跳ね上がった。昨日壊れかけの炊飯器で炊いたご飯と、今日新品の土鍋で炊いたご飯との間には、同じお米というのが信じられないくらいの差があり、旅館などででてくる「概念としてのおいしいご飯」みたいだった。

さらに、土鍋ご飯は思っていたより簡単だった。土鍋で米を炊く=はじめちょろちょろなかぱっぱのあれ…、という漠然とした「めんどくさそう」イメージを抱いていたのだが、いざ土鍋に付属していた「ご飯の炊き方」を読んで見ると、1合の場合、20分くらい浸水した後、だいたい10分で沸騰するように中強火にかけ、沸騰したら弱火で1分、その後しばらく蒸らすといういたってシンプルな工程だった。
浸水と蒸らしは放置しておけるので、火にかけている10分ちょっとを気をつけておけばいいだけなので、生活(=放鳥の合間)への組み込みも難なく果たされた。

それから、土鍋で炊いたご飯は冷凍してもおいしい。出勤日はなるべく弁当を持参しているので、冷凍しておいたご飯を解凍して使う機会はそれなりに多い自分にとって、この点はとっても嬉しい。
炊飯器は保温するにも半日が限度な気がするし、炊飯器で炊いたご飯は冷凍→解凍でべちゃっとしやすいのだ(これも炊飯器の調子の悪さに原因があったのだと思う)。
それがいまや、解凍してもつやつやのご飯が食べられるようになった。

そんなわけで、土鍋を手に入れて以降、私はお米ばかり食べていた。
たまごかけご飯に三色丼、納豆ご飯にキーマカレー、先日初めて作った衣笠丼もおいしかったし、「丼」だけでなく、炊きたてご飯があると思えば、これまであんまりやらなかった焼き魚への意欲もわくし、焼きたらこでおにぎり、牛肉はしぐれ煮、塩辛とか、梅ひじきとか、こう、塩気のあるものちょこっととご飯だけで随分なご馳走ですよね、なんて日々の献立をお米中心にたてていたら、体重がてきめんに増えていました。
そして現在、米は1日1回までと決め、フィットボクシングに励んでいます。

春の目標は、春野菜で炊き込みご飯をすることです。