季節のカード

近頃、日に日に日が短くなっていることを感じる。
秋冬は、食べ物がおいしいという点で楽しみな季節でもあるのに、日が短くなってくるともうそれだけで気持ちが焦る。冷たさの混じった空気に、ふといつかの文化祭や黄色いイチョウ並木を思い出し、今年ももう終わりだという気分になる。
この落ち着かなさは自分にとって毎年の恒例行事であり、来年になれば日が長くなっていくのを感じるとともに、気が大きくなっていること請け合いなのだけど、ならば焦る意味はないとわかってはいても、どこか急かされているような気分が続いてしまう。

こういう、季節に引きずられる「気分」をうまくコントロールする方法はないんだろうか。

日が短くなってくることの物悲しさはおそらく「暗い」「受験」「寒くて全てが面倒」みたいなカードを思い起こすからだと思う。
ならば、このイメージを払拭するようなカードを揃えることさえできれば、日が短くなってくることの物悲しさも打ち消せるのではないだろうか。
「鍋うまい」「ご飯が美味しい」「虫がでない」
どれも強力だが「寒くて全てが面倒」カードがなかなか倒せない。
「豚汁」「あったか〜いの飲み物」「家の中から見る雪」
なんて延々と「寒くて全てが面倒」に勝てるようなカードを想像していて、思いついたのが「床暖房」だ。

私は床暖房のある家に住んだこともなければ、今後床暖房を入れる予算もないので完全に想像でしかないのだけれど
「床暖房」
という概念には「寒くて全てが面倒」を打ち消すようなパワーを感じる。
そんなわけで、今年の秋は自分にとっては絵空事カード「床暖房」がどの程度秋の物悲しさに対抗できるのかを試していきたいと思います。

あと「受験」カードに「もうしなくていい」カードを使うと、むしろやる気が削がれる気がするので、これに対抗するより良いカードを見つけたいところです。具体的には何らかのテストをうけて良い結果を得るとかしたい。