2025年の映画 ベスト10

個人的に、2025年はなかなか慌ただしい1年でしたが、12月の初めに今年も無事、いつメンと今年の映画発表会を行うことができました。
こういう恒例イベントを続けられるのは本当にありがたいことだなと思う。
単にランキングというだけでなく、今年よかったエンタメを語ることは、今年の自分の心理や、社会情勢などを振り返ることにも重なるんだよな〜と毎年思います。
そんなわけでこの日記にも今年のベスト10をあげておきたいと思います!

10位「サブスタンス」

「若返り薬」を手に入れてからの色々を描いた美醜ものSFかつホラー作品。
主人公の手に入れる「若返り薬」は自分の分身を作り出すタイプのもので、記憶は共有するけれど、肉体は別々、というのが、それは若返りなのか? 意味ある? と思ってしまう設定なんだけど、それでも依存してしまう感覚はわからなくもないというのが面白い塩梅だった。
私は「意識がどこにあるか」というSFが好きなので、そういう意味でとても面白かったです。特に心に残ったのはデミ・ムーアのお化粧シーン。「アイ・トーニャ」のメイクシーンを思い出した。メイクって鎧なんだなとか思う。
そういえば最近見た韓国のメイクコンペティション番組(「ジャスト・メイクアップ」)にこの映画のマーガレット・クアリーのメイクを担当した方がでていて、とても素敵だった。

9位「羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来」

1を見た時は文鳥を飼い始めたばかりの頃で、シャオヘイのかわいさいじらしさ警戒心になんかずっと泣けてしまったのですが、2になったシャオヘイはしっかり成長していて、泣きはしませんでしたがとても楽しかった。
まずアクションアニメーションとしてもとても面白かった。工夫を凝らされたアクションシーンがたくさんあって、見せ方も新鮮だった。
そして、人間と妖精という異なる種族が共存するにはどうしたらいいか、ということをさまざまな立場から考える物語であり、安易に結論を出そうとするのではないこの作品が今中国で作られたということにぐっときてしまった。
ルーイエのいうこともわかるしムゲンの目指すものもわかる。折り合いがつくところを考え続けることが必要なんだなと思う。

8位「旅と日々」

もとになっているつげ義春作品はたぶん読んだことがないのだけど、映画を振り返るとなんなくつげ義春絵で思い出すことができるなあという映画だった。
特に後半の、大雪の中の寒そうな宿での一夜が、見てて気持ち良く、深呼吸をしたような気持ちになった。遠くに行きたい。

7位「ザ・ルーム・ネクスト・ドア」

余命宣告をされた友人の「最後の瞬間に隣の部屋にいてほしい」という願いを叶える…という物語。なんだけど、その設定を通して、身近な出来事と社会の出来事、性と死、のコントラスト、ギャップの話をしている映画だと思った。
今年は自分の身の回りでも色々な事件があり、結果ニュースなどをあえてみないようにしていた時期もあって、でもそのことでなにかが手遅れになってしまいそうな焦燥感もあるという場面で、よくこの映画のことを思い出した。

6位「FEMME」

ヘイトクライムの標的にされたドラァグクィーンの主人公が、自分を襲った男への復讐を計画する物語。
加害者男性はホモソーシャルの中で自分がゲイであることが知られないよう、去勢を張っている。そして主人公はこの加害者男性と親密な関係を築きながら、復讐の機会を伺う。
ピアプレッシャーに苦しみ怯える加害者側の切実さもしっかり描いていて、でもだからといって罪が許されるわけではないという行き止まりの関係に息が詰まる。
何よりホモソーシャルの呪縛を、男性間の力関係の反転で描く作品というのは貴重だなと感じました。

5位「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦

めちゃくちゃ楽しかった。
自分の好きな、かつての香港映画の空気が詰まりまくっていてここにもっと浸っていたいという気持ちになりました。なんでこんなに「わかってる」映画が出来上がったんだろうな。すごかった。

4位「ウィキッド ふたりの魔女」

楽しかったな〜!
とにかくグリンダ&エルファバの2人が最高だったし、楽曲もよかったし(舞台ウィキッド未見なのでほぼ初めて聞いた)、見ててずっとウキウキしていた。2部作と知らずにみたので、ここで終わるの!?となりましたが長め幕間ということですよね。なによりもう1本見れるのが楽しみすぎる。

3位「教皇選挙」

人種、派閥、保守/リベラル、いろんな階層のいろんな問題を、それでも、という気概を感じた。
戦争の中、一刻を争う中でも話し合って順を追って決めなければならないことはあり、人にはより良い判断を模索することができる、という希望の話だとも思う。
サスペンス的な緊迫感が静かに張り詰めているような語り口もとてもよかった。

2位「罪人たち」

最高に面白かった。
黒人文化の物語としても、ホラーとしても、コミュニティの話としてもとても面白い。
気になったのが、吸血鬼側が最初に歌う歌。「Pick Poor Robin Clean」という曲みたいだけど、カントリー調だけど、いわゆる弱いものの象徴のような「コマドリ」が出てきたり絶妙に不穏な選曲。どうやらこの吸血鬼はアイリッシュ系という設定らしく、単なる「白人」側ではないというところもなるほどなと思った。
サミーの演奏シーンからさまざまな音楽と歴史が一堂に会するパーティシーンはほんとすばらしかったな。
タイミングがあわず、映画館で見れなかった(配信で見た)のが残念。

1位「ワン・バトル・アフター・アナザー」

映画館で観ながらずっと「楽しい〜~~~!」となっていた。テンポもよいし情けないディカプリオもよい。センセイのキャラクターもよかった。キャッチーなのに、こういう映画、とひとことで説明できない感じはPTAらしくてよい。原作は未読というかピンチョンは読んだことがないんですけど、来年こそは読んでみようと思います。


以上、2025年に好きだった映画ベスト10でした!
たぶん今年中にまだ映画館に行くと思いますが(アリ・アスター新作をみるつもり…)それは来年度の候補に入れます。良いお年を…!


昨年のベスト10はこちら
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