最近、と書いたままあげわすれていた感想です…。2014年のものばかり
「ラタキアの魔女」/笠辺哲
笠辺哲さんの漫画はIKKIでデビューされた頃によく読んでいて、そのつかみどころのなさが(いい意味で)印象に残っていたのですが、この短編集はその魅力をいろんな角度から読むことができる最適の入り口なんじゃないかとおもいました。すごく面白かった(眠っているときに見る)夢みたいだなと思います。
- 作者: 笠辺哲
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/11/01
- メディア: コミック
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「千年万年りんごの子」3巻(完結)/田中相
ファンタジーを完結させるってとても難しいことだなと思うのですが、3巻ずっと緊張感途切れることなく、丁寧にお話を閉じていて、お話を聞かせてくれて本当にありがとうございましたという気持ちになりました。エンドロールの後に流れる前日譚もとてもよかった。
あと田中相さんの絵がとても好きです。
- 作者: 田中相
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/03/07
- メディア: コミック
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「好きだけじゃ続かない」/松田洋子
表題作と同時収録されている、作者の自伝的フィクションとある『平凡なヨウコちゃん』に不意打ちをくらった。親に振り回される子どもの無力感とか、子どもの気遣いをまるで大人が思いやらないことの連続だったりとか、確実にしんどいお話をどこか明るく描く作者はすごいなと思うけどでもやっぱりしんどかった。
- 作者: 松田洋子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
- 発売日: 2014/05/24
- メディア: コミック
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「四月八日のまえがきに」/松井信介
twitterでよく話題にあがっていたので買ってみた本。
パンをくわえた少女が曲がり角で…という定番シーンをきっかけに主人公の運命が狂い世界線が「ずれて」しまうというお話。
ずれた世界線をもとに戻すために、主人公のずれに巻き込まれた友人と通りすがりの人とともに、世界線を元に戻すために奔走する…という設定はSFでとても好みなのですが、後だしされる必要条件が、「ずれた」ことと関係ないような気がするのがちょっと残念だったかな。
でもテンポよく1冊でまとまってて楽しく読めました。こういうお話漫画でもっとたくさん読みたいです。
- 作者: 松井信介
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/04/30
- メディア: コミック
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