日々雑記

 どこでもドアの向こう側

どこでもドアが恐ろしいというまとめが面白かったです。 あれは体そのものがワープしてるわけじゃなくてドアをくぐるとき 記憶から何から全てデータを取り出現場所に再構成している仕組みらしい http://chaos2ch.com/archives/3014201.html 自分の中で「どこ…

 隣の人の、読んでいる本

今日見かけたこんな人が、こんな本を読んでたんだよ、という話を聞くのは、たぶん楽しい。もし隣の席の人が自分も読んだことのある本を読んでいたら反応が気になるし、以前通っていた喫茶店では、よく見かける人が自分も読んでいたSF小説を読んでいることに…

 人それぞれ

脳は、私の無数の体験や記憶を頼んでもいないのに勝手にリンクしてくれる。それは無闇なリンクではない。私にとって最も適したリンクはどんな形なのかを十分に見きわめる。また、状況の変化に応じてリンクの有無や濃淡を常に更新していく。ただ黙々と。しか…

 虹について

先日、虹についての日記を書いた際に、コメントをいただき(id:ichinics:20090721:p1)、改めて虹というものについて考えてみたところ、虹っていうのは光の反射によって「見えているだけ」のものなんだなっていうことに改めて気づきました。きっと小学生の頃…

 音と耳

麦茶飲みながら、ニュースつけて支度して弁当をつめて、家を出る前にイヤホン耳に突っ込んで、最初に聴く1曲選ぶのが最近の楽しみです。ささやか。 まあ、最近なのは麦茶だけなんだけど、こないだふと、こういうときに、頭の中でイメージしてる「音」って、…

 好き嫌い

最近、ピーマンをよく食べている。ピーマン料理ってまだあんまり思いつけないのだけど、長らく疎遠だったせいか、今はいろんな味で食べてみるだけで楽しい。細く切りたいときは、つやつやした表側ではなく裏側からの方が切りやすいことを覚えたし、自分は火…

 村上春樹と Radiohead について

村上春樹の新刊がでた。ずっとIQ84て思ってたけど、昨日やっと『1Q84』だって気づいた。『海辺のカフカ』以来7年ぶりの長編小説ということで、29日発売ってなってるけど、もう書店に並んでいて、なんと発売前に増刷が決まるほど予約が殺到したらしい。 私も…

 想像と五感

イーガン『TAP』に収録されていた短編「視覚」は、事故がきっかけで視覚が身体の外側へ離脱してしまった男の話で、これを読んでからずっと、視覚を切り離すということについて考えている。この前、歯磨きの時に目を閉じて口の中を想像している、ということを…

 小説家

以前、教えてもらった保坂和志さんのインタビューを読んで、小説家であるとはなんて心細いことなんだろうと思った。 「とにかく小説家は小説を書いて成長するし、小説を書くことで人生の時間を生きていく。」「この不安だけが正しいんだという意味では僕は確…

 時間と日記

いつでも今ここが結果で途中であるのはなんでなんだろうと思う。私は過去にもいれないし未来にもいないし、いまここの切断面に常にあるというのは考えてみれば不思議なことだ。 先日、以前の日記を読み返したりしていて、そこに書かれていることから私はその…

 今に見ろで過ぎてゆく

自分が情けないものや弱いものに惹かれがちであることは自覚しているのだけど、その気持ちにはどこかうしろめたさもあって、それはなんでなんだろう、ということを最近考えていた。長いこと、そのような情けなさや弱さが自分の中にあるからなのかなーと思っ…

 100年後の Google ストリートビュー

グーグルは5日、無料の地図検索サービス「グーグルマップ」に、地上から見た写真が見られる機能を追加した。従来の航空写真に加え、360度のパノラマや空を見上げた角度の風景を表示でき、待ち合わせ場所の検索といった利用を見込む。 http://www.asahi.c…

 話すこと書くこと

電車の向かいの席で、2人の男の子がPSPやってた。モンハンかな。そういえば弟が「俺の PSP かわない?」とかいってたけど、あれどうしようかな。DS もやる暇ないのにむりか。でもゲームしたいなーとか、考えながらぼんやりしてたんだけど、ふと、その片方の…

 ほかの誰でもない

「嫌われ松子の一生」の映画が公開されていた時、元上司が「ああいう映画は、ああ自分の人生はまだマシだって思うために見るのよ」と言っていて、驚いたことがある。自分は松子じゃなくてよかった、って? 想像してみてもいまいちピンとこなかった。もちろん…

 いつかの私

気がむくとたまに、去年の今日とか一昨年の今日とかの日記を読んでみたりする。そこからたどっていくうちに、ふと、日々の流れみたいなものを遠くから想像してることに気付く。ちょっと前までは、日記に書いたことほとんど覚えてるつもりだったのに、だんだ…

 いつも途中

たぶん、考え事、というか、自問自答するときっていうのは基本的に問いと答えの間に誤解がないものなんだと思う。だから、そもそもの問いに、その問いの意味を問うこともなく答えを探している。答えるということは、単語ではなく、考えることなんだなと思う…

 ありがとうとわたし

ブクマで知った記事を読んで考えたことをいろいろ。 店員に「ありがとう」と言う人が大嫌い。おかしいのでしょうか。。。 さっき別の方が、店員に「ご馳走様」「ありがとう」と言う人を見ると惚れそうになる、と書いていて、あまりにびっくりしたので質問し…

 殺したくない、と思うわけ

例えば私は、死刑制度なんてなくなったほうがいいと思っている。それが犯罪抑止力として役立つとはあまり思えないし*1、なにより自分がその「死刑」の一端を担っていることが、にもかかわらずそれを遠く感じていることが、嫌だからだ。しかし、好むと好まざ…

 これくらいのかんじで

ここ最近、もやもや考え続けていることについて、なかなか、これ、という言葉を見つけられずにいる。 例えば、写真が写し出す一瞬の表情にある何か、と、その人自身はまた別のものだ。どちらが真実であるとかそういうことではなく、どちらも真実なのだと思う…

 「怒り」と期待

「東京猫の散歩と昼寝」さんの書かれていた仮想世界での怒りは存在するかどうか…というお話が面白かった。 我々が笑うとき、それが架空の話でも笑う。漫才とかジョークとか、むしろ空想のバカ話として笑うことが本義かもしれない。ところが、怒りは違うので…

 結論はでません

「私の世界は私なのか」と腑に落ちたような気分になってからは、わりと視界がクリアになった気がしていた。堅い感じがした。 そのかわり、自分の気持ち、というのがよくわからなくなった。そんな、移ろいやすいものを頼れないと思ったし、自分の感情を、わり…

 諦念ははじまり

少しまえ、はてなブックマークで知った茂木健一郎さんの「表現者はいいわけをしてはならない」という文章を読んだ(以下枠内すべて引用)。基本的には、とてもまっとうなことが書かれている、と感じたし、受け手側(鑑賞者)について、 「私はこのような印象…

 「きのう何食べた?」についてもうちょっと

先日自分の書いた「きのう何食べた?」の感想(id:ichinics:20071125:p1)は、少々乱暴だったなと思い、もう一度考えてみたくなった、ので考えてみようと思います。そのきっかけとなったのは、 しかしそれをもって作者の切実さの不在=冗談っぽさを見るより…

 私が「コピーロボットとの会話」に惹かれるわけ

前回のコピーロボット話に頂いた反応を読んで、懲りずにもう少しだけ、書いてみようと思います。(それにしてもこのコピーロボット話では、思いがけずいろんな方の考えを読めてとても嬉しいです) ululunさんの図解(ぼくらの鼻は、いつだって赤い - 煩悩是…

 コピーロボットと私をわけるもの

三たびコピーロボットについて。もうすでにパーマンという作品から離れた「コピーロボット」を想像しちゃってるような気もするのですが、この(id:ichinics:20071116:p1)エントリにいただいた、ululunさんからの反応を読んで考えたことを書いてみようと思い…

 コピーロボットという私

再び、コピーロボットの話。パーマンの設定が正確に分からないので、ここではコピーロボットを コピーロボットの鼻を押した者をコピーする 鼻押者と鼻押者コピーは別々の意識をもって行動する 鼻押者とおでこをくっつけあうことによって記憶を共有する 再び…

 向こう側ってなにか

先日「向こう側のひとたちへ」(id:ichinics:20071108:p1)という文章を書いた。 その後、mutronix さんの『 「ではまたどこかで…」など、ない』という文章を読んでから、いろいろと考えていたんだけども、今日、数日ぶりに自分のエントリを読み返してみて、…

 考え中

善悪の基準っていうのは、社会の状況次第でうつりかわっていくものだけど、そんなのは目隠しや蓋のようなものであって、その中にあるのはいつも、「自分にとってよいこと/よくないこと」なのだと思う。そして、それをお互いに守りあうことで安全に暮らしま…

 手を振る

自分が好きなものの、「良さ」を伝えることの難しさについて、少し前に書いた。あの時考えていたのは、私と相手の外側にあるものについて話すときのことだったのだけど、しかし、その相手に属するものについて語りたいと思う時、伝えたいのはたぶん「良さ」…

 褒めることのむずかしさ

何かの「良さ」を人に伝えようとするときに、「好き」という言葉を選ぶことが多くなった。もしくは「良いと思う」とかね。 この「良さ」の判断基準は「私」にありますよー、ということを示しておきたいとき、好き、という言葉はとても便利だ。 例えてみる。 …