ショートステイ完了、おでん、休日

10月24日

友人との食事で西荻へ。

駅前で見守りカメラを起動し、父がショートステイから帰宅する様子を確認した。先ほど連絡があった通り、妹が出迎えてくれている。甥っ子もいる。そして私は画面を拡大し、父親の表情を確認する。
何を話しているのかは聞こえないが、表情からして機嫌が悪くはなさそう……というところで妹からLINEがきた。
文句はあるようだが上機嫌ではあるとのこと。

その知らせにホッとして、食事へと向かった。
久しぶりのお店でゆっくり話をしながら、丁寧な料理を食べることができ気持ちが潤った。


10月25日

実家到着後、すぐに「ショートステイどうだった」とは聞かず、なんとなく様子を伺うが、やはり妹の見立て通り、多少の文句はありつつも(これは守衛さんが無愛想とかどうでもいいこと)、風呂がよかった、料理がおいしかった、などなど良いイメージもあったようでホッとする。
「泊まりが必要なときは今回のところでいいよね?」と言ったら、即答はしなかったものの、拒絶ではない感じなのでひとまずよしとして、ケアマネさんにもお礼のメールを入れた。

昼ごはんは麻婆豆腐。辛いものが苦手な父と甥っ子も食べるので、豆板醤は使わず味噌で作る。
麻婆と並行して大根を茹で始め、夜はおでん。
ここ数日、Bluesky でもおでんの話題がよく流れてきて、季節の移ろいを感じる。
今日のセットリストは、大根、ちくわ、魚河岸揚げ、揚げボール、卵に、母がおでんに必ず入れていたひき肉としらたきの巾着。

実家で食事を作る際、こちらから「何が食べたい?」と聞いたりはしないことにしているのだけど(理由は多々ある)、それでもまあ、できれば母がよくやっていたものを作ろうという意識は働くし、意外とたくさん覚えているものだなと思う。
おでんのだしがヒガシマルのうどんスープなのは私の生活から生まれた習慣だけど。

帰宅後、持ち帰ったおでんを食べながら日本シリーズ初戦を見る。
夜、弟から帰宅の連絡があり、無事リフレッシュできたようでなによりだ。


10月26日

起床後、家事を済ませ映画「ホウセンカ」を見た後IKEAへ。
野球のグッズ収納に有孔ボードを使っていたのだけど、スペースが足りなくなってしまったのでIKEAのものに交換すべく買いに行った。
ついでにジップロックとか収納用品とか細々したものも購入。
帰宅して早速整理をしたがなかなかうまく片付いたので嬉しい。

昨日、実家の料理であまったニラがあったので、長谷川あかりさんのにら、ひき肉、たくあんのカレー*1を作る。かなり美味しかったし、たくあんが余ったので、この翌日も(今度は余っていた豚ひき肉で)作った。
日々の献立は、こうやって少しずつ余ったものを何かに変えて行く作業の繰り返しだなと思う。

夜「ケアの物語」を読み終わる。『フランケンシュタイン』作者であるメアリー・シェリーのことはこれまでほとんど知らなかったので興味が湧いた。ちょうどギレルモ・デル・トロの「フランケンシュタイン」が公開されたところなので近いうちに見たい。

説得、その後

先日の説得*1後、早速ケアマネさんにショートステイ利用の希望を伝え、初めての利用に伴う契約については私が午前休をとって、実家に行って行う、ということになった。
妹には、私が「わざわざ有休を取って」契約に来るということを父に伝えてもらった。

しかしその契約日前夜、妹から「お父さん、かなり嫌がってるかも」というLINEがきた。
「ケアマネさんがきたら(行かなくて良いように)直談判しようと思っている」
と言っていたとのこと。
利用したいといっているのはこちらなのだから、ケアマネさんに何を直談判するのかという話なのだけど、その知らせにきょうだいLINEは鬱々とした雰囲気になった。
弟は「父が期待に応えてくれなくても、傷つかないような心構えが大事」なんて言っている。

こういうときは「仕事」だと思って対処するしかない。
早速ケアマネさんに連絡をして、父が渋っていることを伝え、契約日にはそのショートステイ先は母が見つけてきたところで、母が(父にあっていると)おすすめしていたところ(これはケアマネさんも知っている事実)だというところを強調したいので話を合わせてほしいとお願いをしておいた。

ちなみにこの日の夜、CS2戦目のタイガースが、雨による中断を挟んだ末に、サヨナラHRによる劇的勝利をした。
めちゃくちゃ気が重かったけれど、こんな試合を見たら頑張らずにはいられないなと気合を入れ直す。

そして当日、妹情報は聞いてないテイで「今日はご協力ありがとうございます!」というテンションで実家入りした。協力してくれて本当に助かる、みんなが疲れちゃったらこの生活は続けていけないもんねえ、今日はしっかりお昼ご飯も作ってきましたよ〜という塩梅だ。

そしてケアマネさん登場。打ち合わせ通り、母のおすすめである旨を強調してくれた。
さらにショートステイ先のスタッフさんが契約に登場。若い柔和な雰囲気の女性で、父の雰囲気も一気に丸くなる。さらに渡されたパンフレットへの食いつきも良い。
実際、検討している施設は個室で、室内にお手洗いもあり、提供される食事もかなりおいしそうな施設なのだ(その分まあまあ値段が張る)。
これはもしかしてちょっとよいところなのかも? という雰囲気になった父は、「入浴はどうしますか?」というスタッフさんの質問に「是非お願いしたいですね」と答えていた。

お風呂お好きなんですねえ、うちのは肩までつかれますんでねなんて話をして、和やかに契約も終了。

昼ごはん(三食丼)を準備して、仕事へとむかう私の足取りは軽かった。
さらに、夕方顔出しをしてくれた妹によると父はかなりご機嫌だったのこと。

そして、まだまだ騙されないぞと実家に向かった日曜日、到着すると父は何のアピールなのか、いそいそとショートステイ先のパンフレットを取り出して眺め始めはじめる。
これはもしかして、もしかするのか?
そんな気持ちで、弟、妹と顔を見合わせつつ、宿泊の荷物なども作って週末を終えた。

ただ、まだ油断は禁物です。
宿泊は今週の予定。
同居の弟の出張や、誰かが寝込んだ際などに、ショートステイを利用するという選択肢を得たいので、どうにか気に入ってくれますようにと皆で息を潜めつつ、その日を待っている。

10月11日/誕生日と説得

実家に行く日に合わせて、2歳になったばかりの甥っ子の誕生日祝いもしようということで、この日は大きなボストンバッグに甥っ子への誕生日プレゼントと、100均で買った三角コーナーと袋、父の冬用のパジャマを詰め、今日作る料理用の食材はリュックに背負い、さらに駅前のケーキ屋さんでデコレーションケーキも買う…という大荷物で向かった。

昼食は親子丼。夕食は豚汁、ほうれん草ごまあえ、親子丼であまった三つ葉入り卵焼き、少しだけお刺身という献立。

先日、トラウマによって10数年もの間「自宅で食事」ができずにいたななまがり森下さんが、そのトラウマ克服をするために、料理が得意な水田さんに新居で料理をしてもらう、というyoutube配信*1を見た。

相方の初瀬さんも、先輩である水田さんも、森下さんのトラウマにしっかり寄り添い、急かすことなく、ちゃんと美味しい物を食べてもらおう! という前向きな配信で、これがとてもよかった。
そして、この配信をきっかけに、水田さんのお料理番組を見るようになり、親子丼と豚汁はそこで紹介されていた作り方を真似てやってみたのだけど、これがかなりうまく行った気がして嬉しかった。
父は基本「刺身」にしかコメントしないんだけど、うまくできれば自分が嬉しいので、料理がわりと好きでよかったなと思う。

食事の後、ケーキを食べる算段だったのだけど、甥っ子はそうそうに寝てしまったので、寝顔とケーキを一緒に写真にとり、大人だけでケーキを食べた。大きくなったらこの写真を見せようと思う。

この日のもう一つのタスクが、父親にショートステイ利用を試してもらうことの説得だった。

今現在は弟2と妹、私で回しているけれども、それぞれフルタイムの仕事があったり子どもがいたりするので、誰か1人がかけたらかなり厳しいスケジュールになっている。
これから冬で感染症が流行るような季節でもあるため、誰かが対応できなくなったときは一時的にショートステイに居てもらう、ということが必要になる可能性もある。
そういった緊急事態のときに慣れないことをするのは怖いので、早めにチャレンジして、使い勝手などを知っておくことが大事だと思い、今月末、同居の弟が外泊する用事があるのでそこに合わせて利用してみようと先月から相談をしていた。
そして先週、一度はOKしたものの、弟と2人になってやっぱり嫌だ(HPを見たけど雰囲気が気に入らない、など)と言い出したので、再度、みんな協力しているので、父にも協力してもらわないとこの生活はやってけませんよ、という話をした。
そして、渋々了承、この件については私が担当、キャンセルしたいなら弟ではなく私に連絡をということでいったん終わった。ケアマネさんにも連絡した。
ただ、父のこの現状維持指向は今に始まったことではなく、長年母が苦労してきたことなので、次週、果たしてどうなる!?です。
(泊まる予定は再来週)

説得が終わったところで私も妹もちょっとホッとして(甥っ子が眠っているうちに)片付けをすすめる。
母の衣類とかはなかなか整理しづらいのだけれど、ひとまず下着は捨てようということになり、袋詰めしていく。
今のところの目標は、母の部屋を整理して、弟1が帰国した際、実家に泊まってもらえる場所を作ることだ。

夕方、目を覚ました甥っ子に誕生日プレゼントを渡した。
プレゼントは音声つきの動物ずかん。甥っ子はすぐに遊び始めていてよかった。

そして帰宅後、妹から「動物ずかん、寝室にログインしました」というLINEがきて、安眠を祈った。

生活

実家を出てもう20年近く経つので、一人で暮らすことに慣れすぎていて、今現在の、自分の生活の一部が他者と共有されている感じに、まだ慣れないでいる。
嫌だとかではなく、ふとした折に、これは一体何を根拠にした集まりなんだろう? ということを考えてしまう。
相続関連の諸々で、戸籍などを見る機会が増え、ひとまとまりで管理されていることを目のあたりにすると、それもなんだか居心地が悪い。

この辺りを考えることなく「家族だから」みたいなことは言えないし、むしろ「当たり前」と思ってしまわないために、考えておくべきことのような気がしている。

もちろん、これは家族に対する感情とは全く別の問題だ。


困った時に助け合える関係があるのは良いことだなと思うけれど、誰かが助けてくれるのは当たり前のことではない。
ケアされる側には、必要なケアを受ける権利があるように、ケアする側も守られるべきだ。
そういう意味で母に負担がかかり過ぎていたことへの反省があるし、
今、同居の弟に負担がかかりすぎないよう父にも協力してほしい、という話なんだけど、これを父が理解してるのかどうか。
なんてことを、こちらの提案*1を却下されるたびに思う。
まあ、幸いプロジェクトメンバーが4人いるので、入れ替わり立ち替わりで説得することはできるのだけど。

毎週、実家で昼夜合わせて4〜5品作るようになって、なんだかんだ母に教わった料理がレパートリーにかなり含まれていることに、指摘されて気づく。
良いことといえば、自分が食べられなくなってしまった食材を使った料理ができる(夕食は作るだけで食べないので)のがちょっと楽しいことだろうか。
寂しいのは、今実家の台所が過去イチできれいなこと。こんな簡単に片付くんだなと思った。

母には、どこか台所に手を出して欲しくないというような雰囲気があった。でもその辺の空気を読まず、もっとおせっかいをすべきだったんだろうな。

*1:ショートステイ利用についてとか

海南鶏飯と雑炊、シーズンの終わり

9月20日

朝の放鳥後、実家へ向かう。
土曜日は入浴介助のHさんが来てくれる日なので、じゃまにならないよう昼食の準備をすすめる。
いつも最後にお茶を出して終了、となるのだけど、おしまいの時間が迫っているのに父が延々と勤めていた頃の自慢話をしているので(もちろん私も聞いたことがある話だ)ついイライラしてSNSに愚痴ってしまった。
すると、すぐにケア職のフォロワーさんが、そういう話はケアの参考にもなるので気にせず、と声をかけてくれてありがたかった。Hさんは優しく、大きなリアクションをしてくれるので父も嬉しいようだ。

昼飯は、母が買い置きしていたカルディのタレを使って海南鶏飯と、トマトと卵のスープ。
タレが少し余ったので、同じく余った鶏肉をそれで炒めておく。

昼食の後は、引き続き母の部屋の掃除。
開封の宅配便の箱を開いたら、どうやら化粧品を定期購入していたらしく、次のお届け日は明日、となっていて慌てて解約するなどした。
母の部屋の隣が猫の部屋(トイレなどを置いてある場所)なので、そこも毎回掃除する。2つ並べて置いてあるトイレを、大と小で使いわける賢さで、こちらがソファに座って膝を叩けば乗ってくれたりもする。
私が家を出てから飼い始めたので定かではないが、14歳くらいのはず。できるだけ長生きしてほしい。

父は大相撲が始まってから父は延々とテレビに齧り付いていて動かない。
楽しみがあるのは良いことだが、動かなすぎて体に良くないんじゃないかと心配になる。
「そういうことを言うと「ハハッ」と笑って終わりなんだよね〜」「わかる〜」「昔からそうだよね〜」という話を割と頻繁に、きょうだいのLINEでしている。

夕食は作ってきた切り干し大根の煮物と、かぶの梅和え、さばの西京漬(冷凍)を準備した。
この前の刺身がおいしかった、というようなことをいうので、来週は刺身にしようと思う。

海南鶏飯の米だけ余ってしまったので、一部持ち帰って夜は雑炊にした。


9月21日

今日からは3日連続で野球場通いだ。
この日は神宮球場。雨の予報だったので、雨具をしっかり用意して向かった。
結果から言うと、この日は雨による2回の中断があったのだけど、1回目の中断があけて一瞬雨が止んだときに一度、暑くて雨具を脱いでしまい、結果2度目の雨に対応できず、そのタイミングで帰宅することにした。
何しろ大負けしていたし、岩崎投手はベンチ外だったので…。
それでも、ルーキーの茨木投手のデビュー登板を見ることができたのでよかったです。


試合前の、いかにも降りそうな空

9月22日

午前中、母が持っていた北海道のマンションの関連で、管理会社と札幌市役所に電話。特に札幌市役所の方はとても丁寧に説明をしてくれてとても助かった。
その後、印鑑証明を出してもらう必要があり役所に向かった(なぜかマイナンバーカードでコンビニプリントできない設定にしていた)のだけど、着いたら市役所が移転していて驚いた。そういえばそんな話を見たような気がするな…。
慌ててきた道を引き返し、移転先の駅に向かう。
新しい役所は立派な建物で、時間があればゆっくり見たかったけれど、今日も野球なので書類だけもらってすぐに神宮球場へと向かった。

今日はいよいよ今シーズンの神宮最終戦
試合前練習を見ていると、去年の、一昨年の最終戦のことを思い出す。
最初はなにもかも初めてだったのに、こうやって積み重ねて思い出せることが自分にもできたんだなと思うと嬉しい。

先発の才木投手がアクシデントで降板し、ブルペン陣の力の見せ所な展開だったが一歩及ばず。
しかし優勝も決まったシーズン最終戦ということで、試合後の挨拶に3塁側の客席からは「ありがとう」の声が飛んだ。
監督も満面の笑みでファンに大きく手を振ってくれた。
あらためて、優勝っていいものだなと思いながら帰宅。

私の今シーズンの球場通いもいよいよ明日で最後になる。
最後に3連戦のチケットをとっておいてよかった。先に楽しみがあるということが張り合いになるので。


23日の横浜スタジアムの最終戦は、印象的な試合だったので備忘録を書きました。
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