オフシーズンなので、本を読んだりドラマを見たり遠出をしたり、いろいろやろうとしているのだけど、アウトプットの筋力が弱っているような気がする。
もたもた書いているとあっという間に年末が来てしまうな、と思いながらの半月前の日記です。
11月30日
野﨑まどさんのサイン会に行った。
私が野﨑まど小説を読み始めたのは、5年ほど前だっただろうか。当時から、1冊読み終わるたびに「なんだこのめちゃくちゃ好みの小説は」となっていたのだけど、より一層「好きな作家」になったのはコロナ禍に読んだ『タイタン』がきっかけだった。この小説は好みの合いそうな友人にたくさんおすすめしたし、読んでくれた友人はそれ以降も野﨑まど作品に興味関心を持っている人が多いように思う。
そんな野﨑まどの新作『小説』が、つい先日発売になり、そのサイン会のために横浜そごうの紀伊国屋書店に行ったのだった。
ちなみに、横浜そごうで開催されたのにもしっかり理由があるのだけど、16日にオンラインのトークショーもあるので詳しい感想はその後に書くとして、
この日の午前中、横浜ではベイスターズの日本シリーズ優勝パレードがあった。
そのせいか、横浜駅にはベイスターズのユニフォームを着たファンがたくさんいて、昼食を食べた食堂でも、となりにはベイスターズユニのご夫婦と思しき2人連れが座っていた。
日のあたるデパートに掲示された優勝パネルを仰ぎ見ながら写真にとるファンもたくさんいた。
地元のチームが優勝するって、こういう感じなんだなと思う。
いろいろあって、自分は地元ではない、遠く離れた関西のチームを応援することになったわけだけど、この「地元」の感じは今も羨ましい。
12月1日
DIC川村記念美術館に行った。
前々からいつか行ってみたいと思いつつ、なかなかの遠出なので勢いがつかないでいたら、休館のお知らせがあっため(どうにか存続してほしい)今年中にと思っていた。誘ったら快諾してくれた友人と一緒に行った。
これがとても、月並みな言葉になってしまうけれど、すばらしい施設だった。
たっぷりとした庭園は美しく、夢のような光景だった。
これまで紅葉に何の思い入れもなく過ごしてきたのだけど、初めて紅葉の季節って特別なんだなとも感じた。
コレクションについては、恥ずかしながらどんなものがあるのか知らずに見に行ったのだけど、私でも知っているような作品がたくさんある。
それでいて、著名な作家の作品を選んだというよりも、この美術館だからこそのセンスを感じるラインナップになっているように感じた。
展示されている建物もすばらしかった。館内を歩いていると、随所にあらわれる窓の外の緑まで作品のように感じた。
特に「木漏れ日の部屋」と言われている左右に大きな湾曲した窓のある部屋は本当に素敵だった。
企画展「西川勝人 静寂の響き」の迷路のような展示と中央の銀杏が敷き詰められた床、その上にある天窓も、隅々まで美しかった。
細かなところまで手入れされた、手入れする人の誇りを感じる施設だったと思う。
東京駅からの日に1往復の高速バスがあり、佐倉駅からのシャトルバスの運行も潤沢なのがすごい。遠いと思っていたけれど、そんなに疲れるような道のりではなかった。
帰りは東京駅のみはしであんみつを食べて帰った。
年の瀬のよい遠足だった。