スピリッツについていろいろ

6/2に書かれた記事に一ヶ月以上も経って言及するのも申し訳ないなぁと思いますが、ちょっと気になったので。

内田樹の研究室:『スピリッツ』療法
http://blog.tatsuru.com/archives/001027.php
在週刊誌としては最大の発行部数に達した『ビッグコミック・スピリッツ』は読んでない方には想像もつかないだろうが、実に「コア」な漫画雑誌である(私のところには、名越先生のご厚意で、毎週小学館から送られてくる)。
読者層がものすごく狭い幅で限定されてのである。
つまり、十八歳から二十四歳くらいまでの就活中、NEET、引きこもりなど、将来が決まらないでうじうじしている男性読者をメインターゲットにした雑誌なのである(そんな雑誌があるんですよ。驚くでしょ)。

なんでこの記事を改めて見ることになったかっていうと、「ホムンクルス」とか「殺し屋1」とかの原案で知られている名越康文さんについてちょっと検索してたらついでに見つかったのだった。(そういえばホムンクルスの主人公の名前も名越だったなと今頃気付いた)
で、スピリッツの読者層ってのはこんな感じ→(http://www.j-magazine.or.jp/FIPP/FIPPJ/E/1/b_shoga_bsupi.htm)なはずなんだけど、このデータを見る限りでは上記の読者層を狙っているとは思えないな。かろうじて親と同居80%ってのがニート向けっぽく見えるものの、既婚者率の高いことにも少々驚かされたりする。読者としては意外なデータ。
で、実際のスピリッツのターゲットなんて10年近くスピリッツ読んでる私にもわからないけど、とりあえずターゲットは狭くないと思います。
小学館と同じくらいの規模って言うとやっぱり講談社かなと思うのでちょっと自分の読んだことある雑誌でターゲットの似ている雑誌を考えてみると

こんな感じかなと思う。スピリッツの特徴って私の中ではヤンキーものが無くて女性にも読みやすい(エロ少なめ)なとこにあると思うんだけど、講談社にはそういう雑誌ってあんまりなくて、強いていえばモーニングとイブニングの中間、かな。でも、それはむしろビッグコミックスペリオールの年齢層に食い込んでる気もするし…。なんていろいろ、考えてみるとスピリッツって確かに少し浮いてる雑誌なのかもしれない。
たぶん、内田樹さんは「ホムンクルス」が始まったころから読みはじめたってことで上記のような文章を書かれたんだと思います。が、就活漫画が増えたのはごく最近だし、「将来がきまらなくてうろうろしてる男性読者」をメインターゲットにしてる、というのも今の連載陣を見ればそう思うのかもなぁと思うけど、そもそも連載漫画の主人公=読者じゃないからね。
一読者としては、むしろ今はスピリッツ過渡期だと思う。浅野いにおはヤンサンよりスピリッツでやってほしかった。

the3名様

そんな「うろうろ系」の漫画としてスピリッツの中では長寿なんじゃないかと思われる3名様の実写化情報がTVブロスに載ってたので読んだ。別に3名様がそれほど好きなわけではないんだけどなんとなく。
岡田義徳さんのまっつんはなかなかはまってそうで良いなと思いました。それから1番「どうだろ」、と思ってたふとしについてはジャンボになるそうで、なるほど、と思った。でもインタビューをみる限りでは「the3名様」のファンというよりは木更津キャッツアイのファンへ向けて、のような気がした。