あのこにもらった音楽/勝田文

愛蔵版がでていたので買いました。
やっぱり勝田さんのまんが好きだなーと思った。絵も好きだし、テンポも好きだ。
この「あのこにもらった音楽」は、2001年から2003年にかけて連載された短編シリーズで、旅館の息子でピアノ教師の蔵之介と、母親をなくしてから蔵之介の妹のように育った梅子のお話。
第1話のラストでふたりは結婚して、第2話ではもう子どももいるので、全体的にはおしどり夫婦のお話みたいになっているのだけど、終盤になって、娘が生まれたときのお話「日日間奏曲」とか、改めて二人が恋人同士だった頃をやりなおすような「深雪譚詩曲」があったりする構成になんだかすごくぐっときました。まあとにかく梅子がかわいいです。
それから、同時収録されている短編「ユキの冒険」もよかったなあ。エクスリブリス(絵入りの蔵書票のことのようです)をモチーフにしたお話なんだけど、主人公がプレイボーイだった恩師について「社交性を教えてもらった気がします」って話すくだりが好き。
勝田文さんの漫画もっと読みたいです。