真説ザ・ワールド・イズ・マイン/新井英樹

真説 ザ・ワールド・イズ・マイン5巻 (ビームコミックス)

真説 ザ・ワールド・イズ・マイン5巻 (ビームコミックス)

完結したので大人買い。重い。そして一気読み。
かなり加筆されているようですが、話の筋はいじってないみたいで、見せるべきところにページを使うという、演出面での加筆が多かった。例えば5巻だと、単行本でも印象に残ってた自衛隊員、坂本と科学者の会話とか、時系列が少しいじってあるだけで、より印象に残る場面になっている。それはつまり、これだけ大きな物語を「動かしている」ということでもある。描かれている内容についてというよりも、その見せ方について。
読み返すたびにただ物語に飲み込まれるだけの読者である私には、それがものすごいことに思える。
目から鱗が落ちまくるような漫画。いまだに把握できない。

単行本版の感想 → id:ichinics:20060531:p1

 ままならない

まだ一か月も経っていないのに、もう仕事に慣れた気分で、この町に、このビルに、今後どのくらい通うのかということを考えたらちっと気が重くなった。というのも既に行動パターンは確立されてしまっていて、動かしようもない感じであるからだ。
なんて、そんなことを/それだけじゃないかもだけど、考えてたらちょっと寂しくなって、帰りにお菓子とか買ってみる。おいしい。けどなんか足りない。なので、少し迷って、久しぶりの人にメールを送る。こういう気分でメールを送るのは、よくないな、ってわかってるのにやるのは、目に見える不確定要素が欲しいのが半分。残りの半分は「返事がきたらうれしい」だけど、こなければそれもまたよしで、そういうのもよくない、と思う。思いつつ、こういうぐだぐだを、話してみたくなって、でも後悔もしてる。
ままならない。でもそういうのが、必要なのかも。