「The Reminder」/Feist

Reminder

Reminder

カナダ出身のシンガー・ソングライターFeist の2nd(たぶん)アルバム。
フジでのライブが良かったときいて、その後ナノのCM曲聞いたりで気に入り、ついにCDを買いました。
一瞬、ジョニ・ミッチェルみたい、と思ったのだけど、ジョニよりはかなりはかない声だと思う。けれど柔らかな陰影は深く印象を押し広げるようで、長く耳に残る。楽曲も、バラエティに富んでいるようでブレない芯があり、そのうえポップだなんて、単純に、よくできたアルバムだなと思う。幅広い層に受け入れられそうな音だ。あの、いまド忘れしちゃったんですけど、女性ジャズシンガーで、数年前にブレイクした人を思い出した(曖昧すぎる)。
だからこそ、というのは非常に贅沢な話ですが、もうちょっとプライベートな感触が欲しくもなる。例えば Emiliana Torrini みたいに、と思うけれど、いやいや、このメジャー感こそが魅力でしょうとかも思う。とくにナノCMの曲「1 2 3 4 」は、思わずフィル・スペクターみたいだな、なんて思ってしまうような、後半にかけての音の重なりにはゾクっとするし、なによりこれは私が大好きなエンドロールソングであるし。(映画のエンドロールで流れるようなって意味です。音階を下がっていくメロディはエンドロールでもある率がとても高い)
セカンドアルバムにして、すでにベテランのような風格、なんて陳腐な褒め言葉に聞こえるかもしれないけど、ほんとにそんな感じだった。