AURA

原作を読んだのはかなり前で、ほとんど何も覚えていなかったのでかなり新鮮に見ることができました。中2病を卒業して高校デビューをしようともくろんでいた主人公が、なぜ“最後の闘い”に出陣する羽目になったのか、というお話。
映画を見終わっていろいろと思い出したのですが、それで思ったのはやっぱり原作と映画はまた違う作品だなということでした。
小説版については「もしかしたら良子の信じる世界はほんとにほんとなのかもしれない」とギリギリまで信じたくなるところがあった気がするのだけど、アニメ版として動いて見えると、その境界線も顕になってしまう感じがしました。
アニメ版はどちらかというと2人の佐藤のボーイミーツガールものとして描くためにお話を絞ったのだと思えたのですが、ボーイミーツガールものにしてしまったら「でも良子はいないよね」というさみしさが残る物語になってしまうような気もします。
以前書いた感想にあった、主人公の「エアリーダー」っぷりが映画では割愛されてた気がするので、主人公は良子がいなくてもやっていけてたように見えてしまう。そこであえて物語に良子が登場するのであれば、向こう側を信じるラストでもよかったのではないかなとかなんとか。
「こっち側」の良さにあまり説得力がないようにも思えました。

あと原作覚えてなかったので、かなり長いこと小鳩さんが黒幕なのでは…とか思いながら見ていて申し訳ない気持ちになりました。
原作感想→ http://d.hatena.ne.jp/ichinics/20080831/p1