カクレンボ

これを作っているYAMATOWORKSを知ったのは、IKKIの最初の方の付録(確か月刊化第1号とか)で付いていたCD-ROMに入ってた『ナンバーファイブ』(松本大洋*1のムービーが凄くかっこ良くて、それを作っている神風動画というとこのサイトをちょくちょく見るようになって、で、このYAMATOWORKSの森田修平さんと桟敷大祐さんも神風動画の出身*2と言うことで知ったんでした。
カクレンボも製作過程から楽しみにしてたので、劇場で見れると知ってうれしかったです。
で、感想なんですが、一言で言えばとても好きです。ただ、こういう言い方はどうなんだろうと思うけど、物語は意識しない(細かいこと気にしない)で見た方がいい映画だと思います。たぶんこれはYAMATOWORKSとして初めての作品なんだと思うんですが、もうやりたいことぜんぶやってみたって感じが伝わってきて良かった。舞台となっている九龍城みたいな世界観が私はほんとに好きなので、もうそれだけでがっつり引き込まれてしまうんですけど、こういう風景が出てくる映画って、だいたい「もっと見たいのにー!その風景を!」って食べ足りない感じが残るのに、これはもうカクレンボという題名から想像される通り、その世界の中でかくれんぼ(むしろ鬼ごっこ)するお話なので、もう思う存分風景が楽しめます。とにかく美術設定に力が入っていて、細かいとこまで世界を作り上げている。かっこいい。鬼マシン再構築とかも、かっこいい。その反面、シーンの繋ぎとかはあっさりしすぎてるし、端折ってる部分も多いせいか、ストーリーがややおざなりになってしまっている感じもありますが、25分という短い作品なので、これはもう思いきってその世界観を楽しむだけでも充分な価値のある作品だと思います。イントロから重層建築な画面をどんどん降りて行く感じがすてきで、しかも暗い光がまた怪しくて良い。香港ネオン。ちょっとこわいけどあっちに行ってみたくなる。クーロンズゲートとか好きだった人にはストライクだと思う。
全体的に、まだまだ膨らませる要素のある話だと思うので、もっと脚本に手を入れて長編にしたりしてくれるとすてきなんだけどなというのが願望。ともかくYAMATOWORKSのこれからにかなりわくわくしてます。
以上、ライズXにて。1日1回の上映なので、この前見に行こうとしたら一杯で見れなかったののリベンジ。最近渋谷行き過ぎです。渋谷疲れるから好きじゃないのに。

YAMATOWORKSのHP↓
http://www.yamato-works.com/
MANGAZOOの『カクレンボ』ダウンロードページ↓
http://www.mangazoo.jp/mztv/ps/001_kakurenbo/
神風動画のページで『ナンバーファイブ』の映像も見れます↓
http://www.kamikazedouga.co.jp/sin/main.html

*1:桟敷さんは『ナンバーファイブ』での監督でもあります。

*2:最初に知ったときはまだ神風動画の人だったと思う