春キャンプ3日目(具志川)

2月8日

具志川キャンプ(阪神2軍キャンプ)に行った日。

数日前からの雨予報がぎりぎり曇天でおさまりそうでほっとする。
今年の阪神キャンプは、自分で調整ができるベテラン勢(投手は岩崎選手世代、野手は原口さんや糸原さん)は具志川の2軍キャンプスタートだった。これについては、ファンの間でも、新人や若手選手がベテランと一緒に練習ができるいい機会、という評判だったように思う。

そして、自分が特に応援している岩崎選手や島本選手は、この時点ではまだ具志川にいたため、今回のキャンプ見学ではこの日が私にとっての大本命だった。

朝の島本選手

そして着いた途端、島本選手が坂を上がってくる場面に出くわす。
昨日は宜野座で「好きなチームの選手をたくさんみれて嬉しいな!」という気持ちだったけど、特に好きな選手が目の前を通り過ぎていく迫力はそれとは全然違った。
ついスマホをむけてしまっていたけど、近づくにつれ恐れ多さが限界になりカメラを下げて、お辞儀をしていた(ので上の写真が限界の距離)。
がんばってくださいというのはなんか違う気がして言えなかった。野球選手に対する正しい声がけってなんでしょうか……? いまだに考えています。


天気もぐずついているためか、ウォーミングアップは体育館で行われた。
体育館の裏の扉が開かれていて、お客さんはそこから見ることができる、ということになっているんだけど、なんとなく覗き見している気分に。
写真を撮っていたら、横にいた年配のファンの方が、撮りにくいでしょと前を譲ってくれて優しかった。
平日だし、天気もいまいちなのでお客さんはさほど多くはなく、みんなで譲り合いながら、静かに見守っている雰囲気だった。



たっぷりウォーミングアップを見守った後、岩崎選手が体育館を出て行ったタイミングでブルペンへ向かってみると、ほどなくして投球練習がはじまった。
少しずつ、力を入れていく様子がわかる。
良いボールがくると、キャッチャーの方がすぐに声をかける。声があがると、ブルペンの雰囲気が少し華やぐような感触がある。
球種を宣言して投げるとか、そういった会話の様子が聞こえてくるのも嬉しい。


私がブルペンを見ていたときは、岩崎選手、高橋遥人選手、岩貞選手、それから秋山選手が投げていた。
中でも秋山選手はこの日、100球近くを投げていたように思う。(一番奥なので球数の会話が聞こえなかったのだけど)
私が初めて見た阪神の試合(配信)は、秋山選手と岩崎選手がヒーローインタビューをされた試合だった。(2022年4月28日)
つまり私は、あの試合を見たからここまで来たとも言える。
この日はまだ、もがいているような、少し苦しそうなところもあったけれども、そこを抜けてまた、ヒーローインタビューがみたいなと思う。



ブルペンはとても近いところから見れてすごかった

一緒にきた友人2人は今日沖縄を経つということで、お昼には具志川を離れ北谷に戻った。
最後に北谷の中日キャンプをもう1回見にいったら、友人が好きな高橋選手をついに見ることができてよかった(超プロ野球ウルトラというイベントで1回見たんですけどその時は遠かったので…)。

その後、電動自転車を借りて食べに行った浜屋というお店の沖縄そばが、今回の旅行で1番といっていいくらい美味しかった食事。
夜はあんまりお腹が空かなかったので、沖縄のハンバーガーチェーンA&Wで食べ、スーパーに行ってつまみとビールを買い、ホテルに戻ってゆっくりした。




昨年ワールドカップが開催されたのもあってか、沖縄ではバスケ選手のタイアップ広告を見ることも多い。A&Wにも沖縄のチームの選手とのコラボメニューがあったりしたので、バスケ好きの友人に写真を送ったりもした。
わたしたち、こんなスポーツ好きになってるとは思わなかったですね。


続きます!

春キャンプ2日目(宜野座)

2月7日

6時頃に起床。
近所のお店で朝食を食べた後、タクシーで宜野座阪神タイガースの一軍キャンプへ向かう。(交通については後述)
タクシーを降りた瞬間、球団の配信動画で見ていたキャンプ地が広がっていて感動した。
入り口の優勝の石碑が飾られてるエリアで、通りすがりの方に写真を撮ってもらったりなどして浮かれながら入場。

入場ゲート


キャンプグッズを購入した後、メイングラウンドで練習開始を待っていると、続々と、たくさんの選手が現れて即、胸いっぱいになる。

ビジターの試合を見に行くと試合前に練習を見れるけれど、その時だってこんなにたくさんの選手を一気にみることはできない。しかもこの日は、ずっと知ってはいたのに、まだ生で見たことがなかった選手もすぐそこにいた。
ずっと見たかったんだよな、今年は試合で見れるといいな。



投手チームの練習風景


ウォーミングアップが終わり、投手と野手に分かれたあたりで、キャンプ地散策へ。

選手の通る道とファンの通る道は一応分けられているものの、見える場所にはあるため、
歩いているだけで、取材を受けている選手や、声援に手を振って応える選手など、普段は見ることのできない姿をいくつも見ることができた。
球場でも、特に練習時間などはファンの声に応えているところを見れたりするけれど、キャンプは距離感も違うので、やっぱり恐れ多いなという気持ちになる。

ブルペンは、お客さんが見れる場所が限られていて、私たちが行った時にはすでに満員だったのだけど、
せめて誰が投げているかだけでもみようと背伸びでのぞいていたら、前にいたおじいさんが「投げてるのは青柳」と教えてくれたりして優しかった。

昼過ぎから暑くなってきたので、ビールを片手にひさしのあるメイングランドにもどる。

たしか守備連携の練習で、昨年は主に代走での活躍が多かった熊谷さんのファインプレーが目出ち、客席からも拍手が沸いたのが印象に残った。
こういう姿をきっと、シーズン中にも思い出すのだろう。


おいしかった飲み物


14時頃、高速バスの時間に合わせて帰り、北谷に残った友人とも合流してから夕食へ。
シーフード店で食べたこの冬初の生牡蠣がおいしかった。


明日は、いよいよ岩崎選手のいる具志川キャンプ(自分で調整ができるベテラン陣は2軍スタートだった)へと向かうため、またソワソワしながら就寝。
楽しい1日でした。


久しぶりに見た才木選手も元気そうでよかった


  • 交通について

北谷から宜野座までは車で50分程度の距離で、今回のタクシー代は高速代込みで1万円くらいだった。
高速バスで行くという手段もあるらしいのだけど、始発が那覇なので、キャンプへ向かう人の多い時間帯には北谷から乗ろうとしても乗れない場合があるらしい。
この日は行きはタクシー、帰りは高速バスを使うことでトータルの交通費は2人で各7000円程度(バス代うろ覚え)だった。
今回は折半してくれた友人がいたから良かったけれど、これを単独で行こうとしたらかなりの出費になる。
なので、2日連続で宜野座に行きたいとかそういう場合は、いっそ宜野座に宿をとるか、那覇に泊まって高速バスを使う方がいいのかもしれないな~と考えたりした。
しかし明日行く予定の阪神2軍キャンプがある具志川は北谷と宜野座の間くらいの位置にあり、ここへタクシーで行くには、おそらく北谷からも宜野座からも片道4000円程度はかかるだろう。
運転免許を持っていない身としては、両方見たい場合はどこに宿を取るのがいいのか、かなり悩ましい問題だ。
今回泊まった北谷がかなり過ごしやすいエリアだったので、ここに泊まって徒歩でキャンプ地に行けるドラゴンズファンがうらやましい。
そして沖縄まで行くならドラゴンズのキャンプもみたいしね、来年はどうしようかな…(気が早い)。

春キャンプに行ってきました

先日、沖縄の春キャンプに行ってきました。
一昨年急に野球に興味を持ち、好きなチームも定まった昨年にはそれなりの試合数を見たわけですが*1、野球の年間スケージュールのうち、まだ未体験かつ、どういうものなのかよくイメージできていなかったイベントがこの「春キャンプ」でした。

選手が集まって練習を行う合宿であるというのは知っていたものの、
少なくとも自分には、キャンプを見ても選手の調子の良し悪しがわかるほどの知識はまだないしな、という思いもありました。
それでも、ファンが参加できる、プロ野球に関連するイベントは一通り体験してみたいという気持ちがあり、
何より昨年キャンプを見に行った友人たちから楽しかったという話を聞いていたことで、沖縄行きを決意したのでした。


自分のキャンプの感想を一言でいうなら「久しぶりにみんなの顔が見れて嬉しかった」です。
つい先日、春キャンプの始まりを「球春到来」と呼ぶことを知ったのですが、実際のキャンプはまさしく「(シーズンが)明けた」という感覚でした。
久しぶりに選手の顔を見て、練習してるところを見て、今年のシーズンに思いを馳せるという「新年」のイベントなんだと実感できただけでも、行ったかいがあったと思っています。

と、同時に、このキャンプ行きは自分にとってはかなり久しぶりの1泊以上の旅行でもあったので、以下備忘録としての日記を書いておきたいと思います。


2月6日(出発〜中日ドラゴンズ北谷キャンプ)

朝から大雪警報が出ていた前日、夕方あたりから飛行機の欠航やら空港までの路線が運休やらのニュースが舞い込んできて、これはもう心配しても仕方ないやつだな、と9時くらいに眠ることを決意する。
予約した飛行機は予報でも雪の影響が少なそうな成田発だったため、飛行機は多分大丈夫。何かあるとしたら成田までの道のりだなと思い、電車、バス、特急、どれでもいけるよう始発に合わせて3時半に起床。
文鳥がいないので朝がさびしい。日曜のうちに預かりをお願いしておいてよかったなと*2、雪道でトランクを引き摺りながら思う。

日暮里駅に着くと、昨晩止まっていたスカイライナーが見事復活していてほっとする。
成田空港に着き、履き替えた長靴をトランクに詰め込んで預けた後、手荷物検査へと向かう。
空港内のゴミ箱には真新しいビニール傘が何本も刺さっていて、急な雪で買ったものの、機内に持ち込むほどではないということなのだろうが、なにか活用方法があったらいいのにと思ったりした。

成田は雪こそ積もってはいないものの冬らしい曇天であったが、離陸した飛行機が雲を抜ければそこには青空が広がっていて、そういえば湯浅選手の座右の銘が「雲外蒼天」であったなと考える。今年の調子はどうだろうか。日本シリーズでのあの一球が、曇天を抜けるきっかけになっていたらいい。
機内でもサービスのコーヒーを飲んだあとすぐに就寝。起きたらすでに沖縄上空で着陸態勢にはいっていた。


成田の上空


那覇空港で荷物を受け取った後、路線バスを乗り継いで北谷へ向かう。
路線バスの乗り継ぎには不安があったけれど、教えてもらったサイト*3のおかげでうまく乗り継ぐことができた。

平日ということもあり、バスにお客さんは片手で数えられるほどしかいない。

そんな中、車内の、ドラゴンズのキャップをかぶったおじいさんが、電話で、財布を無くした話をしていることに気づく。
どうやら、自分が立ち寄った各所に電話を入れ、落とした財布の特徴と連絡先などを伝えているようだった。
電話の合間に、独り言で「はあどうしよ」「**のチケットも入ってるのに」「そうか、クレジットカード…」などと呟く声が全て聞こえてきて、盗み聞き(車内全員に聞こえるくらいの声なので聞こえてしまうのだけど)しているだけなのにハラハラする。

見つかるといいなと思うが、「届いてない、そうですか」が連続で聞こえてくる。
漏れ聞く情報から、キャンプを目当てに県外からやってきた人のようで、旅先で財布を落としたのであればそれはもう心細いことだろう。

やがて、私が降りる予定の駅まであと3駅程度に迫ったところで、ついにおじいさんの電話が鳴った。
聞いていると、どうやら北谷の球場に落とし物としておじいさんの財布が届いていたらしい。
「いやーありがとう!」「もうすぐ北谷に着くので、いまからいきます!」と声を弾ませるおじいさんの背中を見ながら、私も拍手をしたいくらいの気持ちだった。

降りる際、ポケットから小銭をだし「今これしかないんですけど、帰りのバスでまとめて払えますかね」と聞いたおじいさんに、運転手さんは「お代はいいですよ、お財布みつかってよかったですね」と返していて、
沖縄、いいところだなと思いながら私も目的地に到着した。



キャンプに来たって感じがした看板


沖縄でキャンプをしている球団はたくさんあるのだけれど、今回は中日ドラゴンズのキャンプ地である北谷に宿をとった。
現地で合流予定の友人のうち1人がドラゴンズファンなので、中日のキャンプも見るつもりだったのと、自分としても「嫌われた監督」のロケ地の一つとして重要な場所である北谷を見てみたかったのがある。

ホテルにチェックインをすませた後、徒歩で球場へと向かって友人たちと合流。

そしてこの日が自分にとっては初めての「キャンプ」だったわけですが、正直に言って、現地をうろうろしているだけで、次々に選手とすれ違うのでちょっとびっくりしたというか、腰が引けてしまった。
ディズニーランドでキャストに会えたみたいな感覚に近いのだけど、選手が人間すぎて恐れ多い。
中でも、乗り物に乗って現れた柳選手が極至近距離を通りすぎていったときには、本当に緊張した。
万が一ぶつかって選手が転んだりしたら責任がとれないので……。(ぶつかってません)

そうして軽く初日の「キャンプ」を味わった後は、友人たちと夕食を食べ、ビールを飲みに行ったりして22時頃に解散。
3時起きだったというのに、我ながら元気だった。

明日はいよいよ阪神のキャンプを見にいくということで、ソワソワした気持ちのまま就寝。

長くなったので翌日に続きます。


快適なホテルだった

*1:https://ichinics.hatenadiary.com/entry/2023/12/27/120435

*2:入院時もお世話になった鳥専門店にお願いした

*3:https://www.busnavi-okinawa.com/top/

SIMピンがない


先日、iPhoneの機種変をした。
バッテリーの持ちが悪くなってきたこと、容量が常に一杯一杯なこと、来月沖縄に行く予定があり、その際にスマホの容量やバッテリーを気にしたくないことなどから、年が明けたら機種変しようと決めていた。

SIMフリーにしてから初めての機種変なので、念のためSIMの入れ替え方法を調べてみる。
家にSIMピンがなかったので、代用法として紹介されていたクリップでトレイを開こうとしてみるも微動だにしない。無理に押し込むのは良くないと書いてあるのでいったん引き下がり、次の日にもう1回試してみたけれど開かない。
もしかしてトレイが故障してるのかなと不安になったが、約5年間一度もトレイを開いていないしカバーをつけて使っているのでゴミが混入したなどということも考えにくい。
とりあえずお店に行って、SIMピンを貸してもらうか何かして開けるかどうかを確認して、開けたらそのまま新しい機種を購入しようと決め、最寄りのヨドバシにあるアップルストアへ向かった。


欲しいiPhoneの在庫の確認をした流れで「つかぬことをお伺いしますがSIMピンておいてますか」と聞いてみる。
「ないですね」
「新しいiPhoneを買ったら、SIMピンてついてきますか?」
「つきませんね」
「……このヨドバシのどこかに売ってますか」
「売ってませんね」
「……ちょっとトレイが開けるかがわからなくて」
「えっと(スマホで検索)アマゾンで買えますよ、SIMピン」

わっかりましたぁ……、とヨドバシを出る。
それなりに高い買い物をしようとしているのにつれなすぎて心が折れかける。
ちなみにこの店舗はアップル直営店ではなく代理店だということで、もし万が一故障で開かないのであれば直営店なら修理を依頼できるということも聞いたら教えてくれた。
とはいえ、まだ故障と決まったわけではないのだ。

なんとかならないかな……と歩いていたところで、楽天モバイルのショップを見つけた。
自分は今楽天モバイル(ドコモ回線)を使っている。使っているよしみで、SIMピンを借りられないだろうか。

お店にいたお姉さんに「つかぬことをお伺いしますが……」と声をかけてみると、「SIMピンあるんで使ってみます?」と快く貸してくれた。
トレイはあっさりと開いた。
「開けるのが久しぶりだったりすると、ちょっと固くなってたりすることあります!」とお姉さん。
「新規の契約じゃなくてごめんなさい」というと、もう閉店なんで全然大丈夫です!と笑ってくれた。

トレイが開くことが確認できたので、やっぱり本体を購入したい。
つれないヨドバシで買うのも悔しかったが、(金曜日だったので)この土日に機種変の作業を終わらせてしまいたい気持ちが勝つ。
SIMピンはアマゾンにあるとのことなので翌日には来るだろう。ケース類と合わせて注文することにして、結局先ほどのヨドバシでiPhoneを購入した。
できれば楽天モバイルのお姉さんのところで買いたかった……せめてもうしばらく使い続けます……と思いつつ帰宅し、新しいiPhoneを確認すべく箱を開く。


SIMピンはしっかり同梱されていた。




翌々日、朝からMacのOSアップデートを完了し、使用中のiPhone(XR)のOSもアップデートしてバックアップをとる。
なんだかんだ準備に4時間程度かけたうえでようやくデータ移行にうつろうと新しいiPhoneの電源をいれてみると、旧iPhoneとの間で勝手にデータ転送が始まった。
Twitterにそのことを書くと、もうずいぶん前からそうなっているとのこと。
世の中ずいぶんと便利になってるんですね……。

夕方には新しいケースや保護フィルムも届いて機種変作業はひと段落した。
いざ使い初めてみると、アプリのいくつかは強制アップデートされてしまった(Xとか)ものの、中身は同じなのであっという間に「いつもの」になってしまってまったくテンションがあがらない。


日に焼けた文庫本のような色のiPhone(イエローとのこと)

月曜日、いつもの感覚でスマホでラジオ(うなげろりん)を聴きながら出勤していると、途中で音声が途切れた。
みるとネットにつながっていない。
PDP認証に失敗しました」と出るが、それがなんなのかを検索できない。
会社についてようやく検索をすると、新しいiPhoneをネットに繋ぐには、SIMカード入れ替え後に「APN構成ファイル」を再インストールする必要があるということがわかった。そういえば楽天モバイルを使い始めた時にもその作業をやったような気がする。

昼休みになってようやく喫茶店Wi-Fiに繋ぎ、無事ネットも使えるようになった。
きっとまた5年後くらいにこういう作業をすると思うので念の為メモをしておきますが、その頃にはまたいろんなことが変わっているんだろうな。

阿吽の文鳥

我が家の文鳥が4歳になった。
2020年の1月なかばに生まれたとのことなので、1月15日を誕生日としつつ、1月の中旬全体を誕生日週間として過ごしている。

4年前、今の家に引っ越す前から鳥を飼いたいと思っていた。だからペット可の物件を探していたし、物件が決まってすぐ、近所に評判のよい鳥専門のペットショップを見つけたときには、やはり鳥を飼う運命なんだなと思った。
ただ、2020年4月というコロナ禍の混乱の中での引っ越しだったため、当時はそのお店も休業していて、ようやく訪れることができたのは6月に入ってからのことだった。


意気込んで訪れたその店にはたくさんの鳥がいて、けれど私のように待ち構えていた人が多かったのか、置いてあるケージのほとんどに「予約済」のシールが貼られていた。
そんな中、唯一何も貼られていないケージにいてくれたのが、我が家の文鳥となるソイだった。重ねられた上のケージにいる文鳥が気になるようで、シードを盛大に食べこぼしながら、上の文鳥の動きを追っている。おっとりした印象の文鳥だった。


あれから約4年、文鳥との同居生活はある意味、阿吽の呼吸で成り立っている。

朝6時、目覚ましが鳴り、ベッドを這い出してお湯を沸かし、おはようと声をかけながらおやすみカバーを開く。
カバーを取って数秒はぼやっとしているけれど、私がお茶を入れている間に、ソイも朝の歌を歌いはじめる。
鳥は眠っている間はフンをしないようで、朝一に大きなフンをするため、その溜めフン完了を確認してからケージの扉を開く。
開いた後、両手の人差し指を互い違いに差し出してやると、右手、左手と跳んでくる。この様子が格別にかわいいので誰かに見せたいのだけど、両手が塞がっているため動画などをとることができず残念だ。

テーブルの上に出したシードを少しつまんだ後、ソファでスマホを見ている私の肩にやってきて丸くなる。たまに右肩から左肩に移動して、私があくびをしようものなら涙を飲もうと首を伸ばす。

30分ほどそんな姿勢で過ごした後、ようやくケージ内のシードや水の入れ替えを行う。
以前は入れ替え前にケージに戻していたのだけれど、最近のソイは入れ替え中もずっと肩にとまったまま、作業を見守るようになった。怖がりな文鳥なので、かつては肩に乗せたまま移動するということはなかなかできなかったのだけど、そこはこの4年間で信頼が芽生えたと言えるんじゃないだろうか。

入れ替えが完了したところで、ケージに戻す。
パラパラと、シードを食べこぼす音を聞きながら私も朝食を食べる。
出勤のため行ってきますを言うときにはちゃんとこちらの目を見てくれる*1

いつかのことを考えるのはこわいけれど、せめてこうした繰り返しと変化を、全部覚えていたいと思う。

飼い始めて1週間くらいの日記
ichinics.hatenadiary.com

*1:朝限定だけど