クロスバイクを買って半月経ちました日記

今月の頭に、クロスバイクを買いました。
今まで家庭用シティサイクルにしか載ったことがないので、初めての、何ていうんですかね、スポーツっぽい自転車です。でも基本は普段使い用。

きっかけはまあいろいろあるけど、最も大きいのは「弱虫ペダル」ですね。
妹と弟と漫画を貸し合いながら読んでいてハマり、弟は数年前にロードバイクを買いました。
そしたら、それまで休日は主にネトゲだった弟が、休日のたびに自転車で遠くに繰り出すようになったんですよ。なんか日焼けもしちゃって、部屋にはサイジャが飾ってあったりして。新潟とかまで行って走ったって話を聞いたりしていて、そんなに自転車って面白いのか……と思っていました。
でもまあ私はあまり運動が得意ではないですし、ロードバイクは非常に高価なものが多いので、宝の持ち腐れになるだろうなと思い、当時は自分で買うことは考えていませんでした。

でも、持っていたママチャリのパンク修理に行った際「次は買い替えた方がいいですね」と言われたことや、引っ越しをして屋根のある駐輪場のある建物に暮らし始めたことをきっかけに、再度自転車選びを再開しました。

で、まあ色々あって、クロスバイクなら比較的安いし、普段使いの自転車としても使えるらしい、と知り、「クロスバイク 初心者」「クロスバイク 手入れ」とかであれこれ検索をしてこれなら自分でも管理できそう、と納得し、購入することを決めました。
決め手は100%「色」です。
その色のが欲しくてあちこちお店行ったんだけど、結局乗って帰らなきゃいけないということに気づき、大人しく近所の自転車やさん(近くにあさひがあってよかった)で入荷待ちをすることにしました。

ついでに泥よけとスタンドも純正のを頼み、ぜんぶつけた状態で納車された日は、虫に刺されて左手がパンパンに腫れていたというよくわからない状態だったのですが、あまりに嬉しくてとりあえず隣町の喫茶店まで行きました。楽しかった。

半月乗ってみて気づいたこと

とりあえず半月乗ってみて気づいた点を10挙げてみたいと思います。
(1)軽い
とにかく自転車が軽いです。ママチャリって重いんだなと思いました。でも重いからこそ安定感がある。軽い自転車に乗ってみた初日は、方向転換するのがすごくこわかった。これは軽さに慣れてなくて力の加減がよくわからないからだろうなと思います。

(2)速い
そして速いです。ちょっと漕ぐだけでどんどん進む。ちょっとした坂道を上るのが苦にならなくてびっくりしました。だから乗るのが楽しい。家に帰ってから、とりあえず自転車で散歩しよっかな~ってなるくらいには楽しい。

(3)ハンドルをどう掴めばいいのかわからない
私は右手親指に腱鞘炎の癖があるので、できれば親指を下に入れないで、ハンドルに載せるような形で運転したい。でも何かの拍子でずるっと手が離れてしまったら転んでしまいかねないので、握ったり置いたり…というのを繰り返して乗っているところです。
とりあえず遠出をしてみようという時には握りやすいようにグローブがあった方がいいのかもなー? とか思っています。

(4)路面の状態に敏感になる
近所をぐるっと巡っただけで、あそこの路面はガタガタ、ここの路面はすべすべ、ということがはっきり伝わってくるんだなと思いました。最近はガタガタ道を通らないですむようにすべすべルートを組み合わせて走るようになりました。
あと一度小石を弾いてしまってから、路面に落ちているものがないかをすごく見るようになりました。車体が軽いので、何か踏んだらすぐこけそう。できれば怪我はしたくない。

(5)服装を選ぶ
当たり前ですね。当たり前でした。
スカートはもちろん、ヒールやサンダルもはけません。
体勢の問題だけではなく、チェーンに巻き込まれる恐れのあるような服装は避けるべきだということがわかりました。
なので現在もママチャリは持っていて、スカートやヒールをはく日はママチャリor徒歩で駅まで出ています。

(6)かっこいい
完全に色で選んだ、と書きましたが、私みたいに初心者で性能がどうとかよくわからない…という者にとっては色で選んだのは大正解だったなと思います。何回も駐輪場に確認に行って、やっぱりうちの子かわいいな…となっていますし、ちょっと珍しい色なので、駐輪場で探しやすいのもよかったです。

(7)ライト大事
ライトは取り外しのできるこれを購入しました。

INFINI(インフィニ) LAVA I-260W ブラック (ホワイトLED)

INFINI(インフィニ) LAVA I-260W ブラック (ホワイトLED)

駐輪場とかでよく盗まれるので(ママチャリ時代にもベルとかライトとかよく盗まれた)取り外しができるのは安心ですし、USB充電式なので軽いし、良いものを買ったなと思っています。
ただ、一度乗ってる最中に充電が切れてしまったことがあり、その時は焦りました。充電式なので途中で電池を買うというわけにもいかないし。
なので、こまめな充電は必須だと思いました(それでも2週間くらいはもちます)。

(8)柵のあるところを探すようになった
自転車が軽いのと、スタンドが片足なので、すぐ倒れてしまいそうなのが心配です。
なので、必然的に柵的なものを巻き込んで鍵をかけられる場所を探すようになりました。
なんかほら、倒れたらすぐ壊れてしまいそうなのが心配なんですよね。過保護期。

(9)空気入れがめんどくさい
空気入れのバルブ?がフランス式というやつで、アダプターを買ってママチャリで使ってた空気入れを使えるようにしているのですが、中をゆるめて、アダプターをつけて、空気を入れてアダプターとってまた中を締めて…、というのがちょっと面倒です。
あと、タイヤが細くて堅いのでどのくらい空気が入ってるのかよくわからない。のでエアゲージ付きというのを買ってみようかなと思っているところです。

(10)楽しい
いちばんはこれにつきますね。軽い自転車思った以上に楽しい。
今まで面倒だなと思っていたような「ちょっとした遠出」に対するハードルが著しく下がりましたし、次はどこ行ってみようかなとか考えるのが楽しいです。
けっこう汗かくし息切れもするので、わりと運動になっているんだとは思うのですが、運動している感覚があまりないのもお徳感がある。
職場はけっこう距離があるので通勤は無理そうですが、何キロくらいまでは楽に行けるのかを早々に確認してみたいなと思ってます。



ちなみに、今年になってロードレースを見るようにもなったのですが(Jスポオンデマンドで見ています)、自分が乗ってるのと同じメーカーの自転車を見つけるとテンションあがりますね。全然値段違いますけど…!でもやっぱちょっと嬉しい。
あと石畳を走ってるのをみて股間が心配になったのも、クロスバイク乗ってみたからこそだなと思ったりしました。

以上です。
半年くらいたって読み返したらこれらの項目にどう思ってるのか確認したいなと思います。

弱虫ペダル 1 (少年チャンピオン・コミックス)

弱虫ペダル 1 (少年チャンピオン・コミックス)

充分人気漫画ですが、弱虫ペダル面白いですよ…!

「さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ」を読みました

読んでみると、レズ風俗、という部分よりも「さびしすぎて」の方に重心があって、とにかくさびしい、って気持ちがあったり、親との関係に悩んだり、自分で自分を大切にするやり方がよくわからない…という気持ちを抱いたことのある人にはぜひ読んでみて欲しいと思う漫画でした。

単行本は発売してすぐに読んだのですが、なかなか感想がまとまらずにいました。
自分ひとりではどうにもならないさびしさ、スキンシップを求める気持ちがあって「そうだ風俗に行こう!」って選択肢が(女性にも)あるんだ、というのは目から鱗だったし、素直にそれいいな、って思ったのは自分でも新鮮だった。
反面、感想がうまくまとまらなかったのは、自分はたぶん親とのスキンシップが苦手かもな〜ということに読んでて気付いてしまったからでした。4人姉弟妹の長女なので親に甘えないをよしとされて育った時期が長いからかな…。自分でもなんでかよくわからないし、親以外はそんなこともないんだけど、でもたぶん自分が「さびしい」と感じるのは、スキンシップの足りなさよりはむしろ、他愛もない話をする相手がいないことのような気がする。
しんどいことが続いた頃は、よく帰り道に歩きながら電話をできる相手が欲しい、ということを考えていました。
何というか、迷惑かもしれない、ということを考えないですむ相手が欲しかったんだと思います。
でもそういうのはある程度、日記やTwitterで埋められることなんですよね。もちろん人によるとは思いますし、今現在あの頃のようなしんどさを抱えてないからそう思うのかもしれません。
ただ、その「迷惑かもしれない」というハードルを、プロに委ねることで越えるという選択肢はほんとに良い案だと感じました。
そんな風に自分のさびしさについてあれこれ考えてしまうような読書だったし、こんな風に自分の思ってることを分析して漫画にできるってすごいなと思いました。

泣きそうになったのは就職面接で「やりたいのは漫画」という言葉を応援してもらうところ。
自分も昔、転職活動中の面接でぽろっと本音みたいなものが出てしまい、人に話してみてはじめてわかることってあるなーと感じたことがあったのですが、
そういう、なにかがはがれた瞬間に背中を押してもらえるというのはとても心強いことだろうなと思います。できれば自分もそういう時、とっさに背中を押せる人になりたい

あと、行くって決めてから「自分をきれいにしなければ!」って世界が広くなっていく様子は読んでいてわくわくした。
ここはアイドルの推しに会いに通っていた頃、服を考えたりするのが本当に楽しかったことに通じるような気がしました。

この本は、“レズ風俗”に行ってみてそれで全てが解決!というお話ではありません。
ただ、自分の「さびしさ」と真摯に向き合う過程のお話にはとても勇気付けられたし、確実に新しい場所へ足を踏み出したということがこの本をもって証明されているように感じるところにぐっときました。
次の作品もとても楽しみにしています。
こちらの連載も楽しみ。
comic.pixiv.net

ちなみにpixiv版も掲載時に話題になっていたのをTLで知って読んだのですが、かなり加筆修正してあるし、2色刷りもきれいだし、なのでどちらかしか読んでない方もぜひ両方読んでみて欲しいなと思いました。とにかく構図がうまくて、印象的なコマがたくさんある。

クリーピー 偽りの隣人

監督:黒沢清

友人の評がラジオで読まれたと知り、それが聞きたくて急いで見に行きました。予備知識は入れない方がいいよ、と言われたので何も見ずに(予告も見たことなかった)行ったのですが、これがとても面白かった。
ネタバレ、というか、元ネタになっているのが何かっていうのも知らないで見たほうが面白い気がするので、これから見ようと思っている方は、以下スルーしてください。

というわけで感想ですが、まずはとにかく香川照之さんのサイコパス演技が最高に怖かった…。
映画の冒頭に、引越しの挨拶に行った主人公の妻が初めて香川照之さん演じる隣人に出会うシーンがあるのですが、そこで

「犬はちゃんとしつけてあるんで」
「え、犬、しつけるんですか?」
「……ええ」
「へえ、いいと思いますよそういうの!」
(記憶で書いてるので正確な台詞ではありません)

というような会話がある。
この、会話をしているのに噛み合っていない感じは、「ノーカントリー*1に出てくるシガーを思い出したりもした。

映画では、主に妻が関わるその不気味な隣人とのやりとりと平行して、元警察官である主人公が調査しているある行方不明事件の概要が明らかになっていくのですが、この2つの出来事が平行して描かれるうちに、「もしかしてこの映画はあの事件が元ネタなのでは…」と気付いた瞬間が一番恐ろしかった。
とはいえ、その元ネタに重ねて見たからこそ、想像を掻き立てられて怖かった、という部分もあると思うので、そこを抜きにしたらいろいろと納得し辛い部分もあるような気はする。

それでも、主人公、妻、隣人、その「娘」、という4人の、画面を通して見えることだけが真実ではないと思わせる信用のならなさ、という部分は充分に描かれていて、人が他者を「理解する」と感じることは、常に錯覚なのだ、と思わされるような映画だった、と思います。

黒沢清監督ならではの、一見何もないように見えて何かがこわい、見てる側を不安にさせる仕掛けもたくさんあった。
特に印象的だったのは、主人公の妻が隣人に差し入れを持っていくシーン。なんとシチューをガラスのボウルにたっぷり入れてるんですよ…。
普通ガラスのボウルにシチュー入れませんよね。しかもたぷたぷに入れてるんですよ。それだけでもう落ち着かない。
こういう細かな演出が随所にあって、黒沢監督は日常生活で何を考えて生活してるんだろうな…とか考えたりもしました。

「娘」役の藤野涼子さんもとてもよかった。この子の信用ならなさが、「元ネタはあれだけど違うかもしれない」という落ち着かなさにもなっていたように思う。
あと東出昌大さんの、身体のバランスが並外れて良いのに無表情、という存在感の不穏さも印象に残りました。

けして万人向けの映画、というわけではないと思いますが、日常の地続きにある深い穴みたいなものを否応なく意識させられる印象的な映画だったなと思います。
ムービーウォッチメンでも触れられてましたが黒沢監督映画定番の半透明の遮蔽物も随所で怖い! 面白かったです。

くつした

定期的に考えているのに、特に誰に言うわけでもなく、もしかしたら墓場まで持っていきそうな話、という事柄は誰にでもあると思う。秘密とかではなくて、あまりにもとるにたらなくて、声に出す前にまあいいか、と思うような話。
例えば、私は今日、水色の靴下をはいている。ちょっとサイズがでかくて、いかにも男性用の靴下だ。
会社なので、その靴下サイズ大きいんじゃない、とか、男性用じゃないの? なんてことは誰も言ってこない、ので、この靴下について説明するチャンスもない。
でも私がこの靴下を取り出すとき、思い出すのは、この靴下は本来、弟の靴下だったということだ。

何年か前、夏生まれの私と下の弟の誕生日会として、家族(父親はいなかった)で外食をしたことがあった。
母親が予約をしてくれたステーキ店で、案内された個室はなぜか人数に対してかなり狭く、皆で肩を寄せ合ってステーキを食べることになった。
夏で、しかも人数が多いこともあって個室には熱気がこもり、母親は暑い暑いと言い続け、店の人に空調を強くしてくれ、と頼んだ。
そして、妹がおなかをこわした。
妹は胃腸が弱く、緊張したり、急にたくさんものを食べたり、空調が効きすぎていたりするとすぐおなかをこわす。
自分の体調について勝手知ったる妹は「ちょっと先に帰るから、これ誕生日プレゼントね!」と、私と下の弟に紙袋を渡して去り、やがてまもなく全員解散になった。

家に帰って紙袋を開くと、中には水色の、シンプルな靴下が入っていた。ありがとうとメールを送って、その日はそれきりになっていたのだけど、
後日、実家で顔を合わせた際に「そういえばこれ、もらった靴下」といって履いていたものを見せると「それ○○ちゃん(下の弟)にあげるつもりだったやつ…!」と言われたのだった。
弟は弟で、彼の普段の好みからするとずいぶんと派手な色の靴下を受け取り、少々サイズが小さいような気がすると思いながら、本来私のものであったはずの靴下を履いていたらしい。

それでも一度履いたものだからといって、私達はそのまま、それを履き続けている。

もしもあの時、私たちがもらった紙袋が入れ替わらなかったら、どうなっていたのだろうか。
とりあえず、この日記を書くことはなかった、ということだけは確かだ。

「FAKE」

森達也監督の新作、『FAKE』を見ました。
なんとドキュメンタリー映画を撮るのは「A2」以来15年ぶりとのこと。
書籍はコンスタントに出ている印象だったので、映画がそんなに久しぶりとは思わなかった。
たしか「世界が完全に思考停止する前に」*1の後書きに、次は今上天皇を撮りたい、と書いてあって楽しみにしていたのだけど、それはやはり難しかったということなのでしょうか。

『FAKE』の主題は佐村河内守さんとその奥さんでした。

テレビよりもインターネット、特にTwitterでニュースを知る事が多くなった今、佐村河内守さんの「事件」のような、所謂ワイドショー的に消費される話題の旬はそれほど長くないように思う。キャッチーな話題であれば拡散され、情報が入り乱れて、ネタになり、あっという間に古くなる。
もちろんテレビで長いこと同じ話題を取り上げ続けている(追いかけている)場合もあるけれど、
「古くなる」という感覚は厄介で、それは「そういうもの」としてそれ以上関心を向けない、ということに近い。
佐村河内守さんの話題にしても、まあ「そういうこと」なんだろうな、と結論づけて忘れ、でも〈ゴーストライター〉という言葉と同時に思い浮かべる程度になっている状態の人が多いのではないかと思う。私もそうでした。

でも「そういうこと」って何だろう。
『FAKE』は、「そういうこと」に含まれる、色々と曖昧な部分について、改めて考えるきっかけをくれるような作品でした。

佐村河内さんの話題に関していえば、
「佐村河内さんの耳は聞こえるのか」
「佐村河内さんは作曲ができるのか」
この2点について、「ひとつ嘘をついた人の言葉は全部嘘」という思い込みで「そういうこと」にしてしまっている人は少なくないのではないかと思う。
でも上の2点は、確認するのは難しいことではなさそうなのに、憶測のような情報しか目にしていない、すごく曖昧な部分だった。
個人的には、正直どっちでもいいと思っていたのでそういう特集があったとしても見逃している可能性はある。
でも、当たり前だけど、当事者にしてみればそれは自分の人生全体に関わることだし、「そういうこと」では片付けられない。
新垣さんがTVに出たり、ファッションモデルのようなことをやっているのを見る佐村河内守さんの複雑な表情を見て、まず「ああこれはどちらが悪でどちらが善、というような話ではないんだな」と感じました。

そして映画の中で、上の2点についての情報は存分に提示されます。
ただ、結論は出ない。
だから見終わって「えっどういうこと?」と声をあげている人もいました。
でも「ああ、そういうこと」という一言におさめないために、提示されたものを見て、自分で考えるということを思い出す、そのための映画だと感じました。

映画の中で、佐村河内さんの奥さんはお客さんがくるたびにケーキを出します。
テレビの人が来て、まあいかにも「佐村河内さんの味方ですよ」的なことを言って帰って行き、実際仕上がった番組は…という展開が続くのでだんだんと佐村河内さんの疑心暗鬼も仕方ないよなと思えてくるのですが、これも「そういうこと」のひとつだなと、こちらは緊張しながら見ている。
そんな油断してはいけないという気分で鑑賞しつつも、たまに毒気を抜かれるのが奥さんの出すケーキでした。
それから2人とともに暮らす、表情豊かな猫。

『A』と『A2』を見たときも、「そういうこと」になりかけていたオウムというものについて、そこには自分と地続きの場所にいる人々もいたのだということを、初めて知れたように思いました。
監督自身もインタビューで語っているし、「ドキュメンタリーは嘘をつく」にもあったけれど、「ドキュメンタリーと報道は違う」ので両論併記ではないし、『FAKE』も“真実はこうです”と告発するような映画ではない。
ただそこに映り込む「人柄」のようなものは確かにあって、
一度それを見てしまえば「どっちでもいい」とは思えなくなる。
そういう作品だなと思いました。


余談ですが、黒沢清監督の「クリーピー」はその逆サイドみたいな物語(映り込む人柄が信用できない話)だなと思ったので、『クリーピー』の感想も近々書きたい。