久々のザゼンライブ。ザゼンのライブなら毎週でも見たい!とか思っているのに近頃ご無沙汰でさみしい、けどニューアルバムでたらまた連続でいけるかな、とかわくわくしながら向かったAXは満員御礼。すきっ腹にビール流し込んでカシオメン側前方で見ました。
しょっぱなからシュガーマン(確か)っていう突き放しっぷりで、非常に、なんていうか、硬派なバンドになっていたと思う。新曲のなかでも「DARUMA」とかのラインに近い、変拍子であちこちぶつかりながら突っ切る曲と、たぶんきっと新譜の色になるんであろう色鮮やかなフュージョンつーかディスコっていうかっていうラインの曲が中心で中盤まで進む。ここまでくると、あのヒミツガールすらキャッチーに聞こえてくるなぁとか思いつつ、こんなノリにくいリズムでもグッとタイトに演奏しきるこのバンドは、単純にすごいとしか言い様がない。私がこれまでにみたライブでたぶんいちども欠かされることのなかった「COLD BEAT」の意味というか、あの、それぞれが向かい合って呼吸を読みあい、そして演奏されるたびにあたらしい輪郭を描いていく姿こそが、ザゼンなんだろうなとか、思う。
ただ、個人的には向井さんにはキーボードよりもギター弾いてほしいなぁって思ってしまうので、今回ほとんどの曲でキーボード使っていたのはちょっと不安だったりもしたんだけど、そんでもこの熱量のなかに、まだまだ変化し続けるんだろうなっていう可能性を見せてくれるのも、ザゼンのライブに通いたくなるゆえんだったりする。
吉田ベースはさらに硬い地鳴りのような音でバンドを支え、松下ドラムはいつもにまして存在感のある、雷のような音でしなり、カシオメンはそこにザゼンの色をのせる。
で、向井はひたすら自由に見えて、指揮者のような存在感があるっていう、この構成は何度見ても力強い。そしてアンコールの「KIMOCHI」でキーボードとギター同時に弾こうと悪戦苦闘する様子を見て、ああ、まだまだあるんだなって思う。「つたえたーい!」て叫びながらキーボードあごに挟んでギターかきむしろうとする、あの姿には、おもわずわらってしまいつつも、かなり、ぐっときました。