江ノ島日記

あったかくなったら行きたいなーってずっと思ってた江ノ島に行ってきた。
江ノ島のことはけっこうよく考える。幼い頃から江ノ島の沿線に住んでいるので(とはいえ一時間以上はかかるんだけど)、かつては通学、今は通勤電車に乗る朝、反対側のホームにはいつも江ノ島行きの電車がいる。私の乗る新宿行きの混雑ぶりに比べると、向かいのホームはとても快適そうに見えて、私もあっちに乗りたいなーとか、足下の線路は海まで続いてるのにとか、そんなことを思いながら満員電車に詰め込まれてきたせいか、たぶん、多くの人が思い描く江ノ島よりずっと、私の頭の中の江ノ島桃源郷みたいになってると思う。
でも今回、久しぶりに行ってみてあらためて、海があって山登り気分も味わえて、道の両脇に土産ものやさんが並んでたりする、この観光地っぽい風景がすごく好きだし、ここが自分の住んでいる町の沿線にあるってなんだかうれしいなと思った。

駅でて海の上の橋渡って、参道を歩いて、いつもはエスカー(エスカレーター)に乗ってしまうとこを歩いてのぼる。たいした距離じゃないので歩いてもぜんぜん疲れない。後ろを歩いてる大学生たちが幾三の話してて、ちょっと笑ったり、足下の花や植物の名前をいちいち口に出してみたり、木々や建物の間から海が見えるたびにいちいち「海だー」とか言いながら歩くのは楽しい。
頂上(?)に着くと、前回きた時には工事中だった江ノ島タワーが完成して、ずいぶんきれいになっていた。けど、その脇にある飲食コーナーと、小さなゲームセンターはそのまんまで、たぶん私が小学生くらいの頃から品揃えも変わっていなかった。椅子の小さなレースゲームや志村けんのなんとかゲームやエアホッケーや、きっと町のゲームセンターだったら入れ替わってしまうだろうゲームたちが相変わらず現役で稼働してるってのはちょっと感動的だ。

タワーのそばにある公園で昼ご飯食べた後は、島の反対側にある岩場までおりた。釣りしてる人が何人かいて、しばらく見ていると釣れた魚をビニールに直接突っ込んでいたので少し驚いた。となりのまだ釣れてないらしい人に声かけられて「アジは刺身がいいよ」っていってた。その横で魚がはねて、黄色い袋がゆらゆら揺れた。小さい子どもが蟹を探してあるいてお父さんがとってあげたりしていた。その横で私はビール飲みながら、海がまぶしいなと思っていた。

そういえば、昔は江ノ島といえばサザエのつぼ焼きだったんだけど、今回はあちこちで生しらすが盛り上がっていた。季節の問題なのか、それともサザエがはやらなくなったのかはよくわかんないけど、帰りがけに小さなカップに盛られた生しらすを立ち食いしたらすごくおいしかったので、今度きたときは生しらす丼というのを食べてみようと思いました。
江ノ島から降りた後は、浜辺の方を歩いて駅まで帰った。ちょうど日が暮れるところで、でも全然寒くなくて、あったかいってすばらしいなと思った。
帰りの電車の中ではぐっすり眠ってしまい、気付いたら終点でした。楽しかった!