本屋さんで見かけて気になって購入。面白かったです。知らない漫画家さんだと思ったんだけど、表題作は読んだことがあって、奥付見たらモーニングに掲載されたものだった。
- 作者: 室井大資
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2009/11/16
- メディア: コミック
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「キッス」は男子青春もの。初期の大友克洋さんぽい雰囲気だなと思ったりしたけど、年代は全然違うはずで、こういう青春ものを「昭和」っぽいと感じるのは、私が昭和生まれだからなのかもしれない。とても楽しそうでうらやましいです。
「マーガレット」もよかったな。大家族の長女が主人公のイライラした感じと、カタルシスにぐっとくる。あとがき読んだら「大島弓子さんの短編群が好きで少女漫画のテイストを入れて書いてみた」と書いてあった。まったく大島弓子っぽさはないけど強いていえばイライラの衣良かな。キスシーンの後ろでひどいことになってたりする場面の作り方はすぎむらしんいちさんぽくて好き。
で、ラストの「あれ地」で絵柄ががらっと変わっていて驚いた。そしてこれが最新作ということでさらに驚いた。他の短編はどちらかというと吉田秋生さんやよしもとよしともさんの絵柄に似てるんだけど、この「あれ地」は安田弘之さんに近い。
今はどっちなんだろう。どっちもなのかな。
と、いろんな漫画家の影響が見えるところも面白かったです。もう一冊同時に出てたのが現在連載中の作品ぽかったので、そっちも読んでみようと思う。