2006年本屋大賞結果発表

1位『東京タワー』リリー・フランキー/扶桑社
2位『サウスバウンド』奥田英朗/角川書店
3位『死神の精度』伊坂幸太郎/文藝春秋
4位『容疑者Xの献身東野圭吾/文藝春秋
5位『その日のまえに』重松清/文藝春秋
6位『ナラタージュ』島本理生/角川書店
7位『告白』町田康/中央公論新社
8位『ベルカ、吠えないのか?』古川日出男/文藝春秋
9位『県庁の星』桂望実/小学館
10位『さくら』西加奈子/小学館
11位『魔王』伊坂幸太郎/講談社
http://www.hontai.jp/

うわー『東京タワー』ぶっちぎりですね。ノミネート作品発表当時に書いたメモ(id:ichinics:20060131:p3)には「個人的には『魔王』にとって欲しい」なんて書いてましたが、願いは空しく、むしろ伊坂さんなら死神だったのか……という。いや、個人的には『魔王』はかなりの衝撃だったんだけどなぁ。
奥田さんは絶好調ですね。最初に読んだ『最悪』の頃に思い描いてた印象とは、ずいぶん異なる作家さんだったのだなぁという感じ。あと島本理生さんも、デビュー作がなんとなく肌に合わなかったのでそれ以降読んでなかったのですが、そろそろもう一回チャレンジしようかなと思います。
しかし『魔王』に思い残すとこがあるのでしつこく自分の感想をリンクします。→ id:ichinics:20051108:p1

 Comfort Eagle/CAKE

Comfort Eagle

Comfort Eagle

CAKEの2001年に発売された4thアルバム。先日のライブではわりとこのアルバムから演奏されたものが多かったように思って引っ張り出してきてから、この頃の元気の素です。
思えばCAKEはインディーでデビューして2枚目でメジャーへ、そして大ヒット、なんて順調な足どりで活動を続けているのに、やたらのんびり堅実で、それはリリースのスパンやジャケットデザインや楽曲づくりにも如実に現れているような気がする。
そりゃ少しは変化してくけども、基本的にデビューの頃と何も変わってない。(メンバーの変遷があるにも関わらず、だ)そして、その地に足がついてる感じが、聞いてて心地よいんだな。
カントリーやブルースやラテンや、わりと土着的な音をCAKEなりにまとめあげ、口当たりのよいスナック菓子のような印象だけど、意外と栄養ある感じ。ミルクたっぷりかけて食べるオールブランのような、そんなちょっと懐かしくて癖になる音。
このアルバムでは#1「OPERA SINGER」が特に好きです。「アイアムアオペラシンガー」って、物語みたいにはじまるのがまたすてき。というかCAKEはまた歌詞や言葉の選び方が好きなんだよなぁー。

some people they call me a monster, and some people they call me a saint
OPERA SINGER」

 「なぜこど」について

コメントしようかな、と思ったのですが、ちょっと長いので自分のとこに。
子ども作るのにはコストかかる…というとこは納得です。というか、だからこそ今少子化といわれてるんだろうなぁ、と思うし。まあ、少子化が現在進行形なのかはちょっとわからないけど、私が通っていた頃は4クラスあった小学校が、9歳年下の妹の頃には2クラスだった。しかも1クラスの人数も3分の2くらい。
それで、

非難する人には2タイプあります。1つは、ぼくが反社会的なことを言っていると感じ、止めさせたいと考える人。もう1つは、すでにぼくの言う「コドモイラナイ戦略」を採っていて、メリットを享受している人です。
http://d.hatena.ne.jp/./michiaki/20060405#1144247513

これは、ちょっと違うんじゃないかなぁ、と思いました。
実際に非難するかはわからないけど、この「子ども高コスト」に一番敏感に反応しそうなのは、「子どもは欲しいけど、状況的に無理っぽい女性」じゃないかなと思います。
子ども欲しいけど、相手がいない人。いても経済的に無理っぽい(妊娠→出産となったらそれなりの貯えがないと生活できないですからね)人。などなど。
むしろ、今の日本の未婚男性で結婚するよりも前に「子どもが欲しい」という意識の人って、そんなに大多数じゃない気がします。子どもできたらできたでかわいいよね……という男の子はわりと身近にもいるけれど。

そんで私がどうかというと、まあ今のところはmichiakiさんとそんなにかわらない気持ちなのですが、そのデメリットを覚悟した上で、でも欲しい、と思うような心境に、いつかなれるならいいなぁ、とは思ってます。消極的。
* * *
ちょっと「ある子供」を見た時(id:ichinics:20051215:p1)に、なんか私は一生「父性」を実感することはないんだなーとか、考えたてたことを思い出した。

 NANAのアニメ

帰宅して家についたらちょうどオープニングだったので見てみた。図らずも。
絵柄はかなり漫画のタッチに忠実。シナリオも今のところかなり忠実。どこまでやるんだろうなぁ?
ナナ(歌う方)の声がなんか聞いたことある…と思ったらエドだった。でも歌のシーンは土屋アンナらしい。落差はないかもですね。ハスキーだし。
なんてことを考えながらサイトを見てみたら、キャストがかなり豪華なのでちょっと見ようかなぁとか思ったりしないでもない。うん、いや、脊髄反射的に。
ちなみに1巻から13巻まで読んだ時の感想 → http://d.hatena.ne.jp/./ichinics/20050926/p2