ストロボライト/青山景

ストロボライト

ストロボライト

面白かったです。
遠出するときに駅構内の本屋で見つけて買ったのだけど、これを電車の中で読めたのはなんだかよかった。
物語は、小説家志望の主人公と、主人公が思い入れている映画「Q9」の主演女優が偶然出会うところから始まる。
そしてすぐに、同時に流れるいくつかの時間軸を行き来するようになるのだけど、その構成とシーンの繋ぎ方がまず面白くて、まるで暗がりの中、窓の外をすべる光を見ているようだなと思う。そして、最終話でトンネルを抜ける。
特に印象に残ったキャラクターは、主人公に思いを寄せる「大家の娘」実和子だった。第一印象では、主人公にとって「邪魔」なだけの存在にも思えるのだけど、場面ごとにまったく印象を違えて現れるのが、そのまま主人公の視線の変遷のようでもあり、それを意図的に描いてる漫画家の視線がその上にあるっていうのがなんだか不思議に思えた。
最後まで読めてなかった、青山景さんの「SWWEEET」も読もうと思いました。

 豆腐、息継ぎ、日記

週末は母さんのカラオケテープをたくさん聴いた。1曲ごとに「どうよ?」って顔でこちらを見るのでどうにもいたたまれず、「やっぱ腹筋じゃないの」とか、言ってみるけれども、いまいちピンとこない様子なのは、最近運動不足な母さんが運動したくなる様に話を向けてるのがばれたからだと思う。

今までで一番楽しかったことと一番悲しかったこと、へこんだときに思い出すならどっちがいいかなー、とか考えてみる。でも、楽しかったこと、って考えていて思いつくのはやっぱり誰かといたときの記憶がほとんどで、きっとさびしくなるような気がするし、一番悲しかったこと、なんてそもそも思い出したくない。
それならむしろ何も考えないのがいいな。たとえば全力疾走した後に、息整えることだけ考えてるときみたいな感じで、なんてことを真面目に考えこんでいるとたいてい少しは落ち着く。

ところで、日記上部にあった「最新の日記」だったはずのところが、いつの間にか「ブログトップ」になっているのだけど、今までわりと意識的にブログという言葉を使わずにきたので、なんだかちょっと残念な気分だ。
こういうとき、それなりに長く使っているせいか、この相変わらず具合に愛着があるんだなあということを思ったりもして、
でもだからこそ、この日記のことをほめてもらえるのは、自分がほめられていることと同じように嬉しい。なーということを思ったりもした週末だった。