- 作者: 宮崎夏次系
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/08/23
- メディア: コミック
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不器用な主人公が踏み切る瞬間をクライマックスにした短編が多いと思うんだけど、その踏み切り方の描き方がどれも新鮮で印象に残る。花火とかガラスが砕ける瞬間とかを、スローモーションで見ているような気持ち。
でもそれは、例えばこの本の「地図から」という短編にあるラストのように、不安でうしろめたくて少し気持ちいい、新しい何かへの入口なんだと思う。
表題作のラストで「あーあ学校行くの ユウウツだなあ」っていうセリフと、満員電車と、希望が交差する感じ。こんな瞬間を短編で描けるってものすごいことだと思います。
個人的にこの漫画のエンドロールに聴きたい曲がこれでした。この曲のオープニングきくといつも飛び込みを思い浮かべるんだ。
あと建物の描き方とかもすごく面白くて好きです。全部のコマ隅々まで見たくなる。はーほんとに読めて嬉しい。